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マザーオブパール
マザーオブパールについて
【和名・真珠母貝|英語・Mother of pearl|産地・中国/アメリカ/オーストラリア等】
人々は貝の持つ独特な光沢や照りに魅了され、マザーオブパールは昔から世界中でジュエリー素材として用いられてきました。天然石との相性もぴったりです。当店ではビーズ、カボション(ルース)、ペンダントトップ、ブレスレット等を販売しております。
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マザーオブパールとは
マザーオブパールとは、その名の通り、真珠を作る貝を加工して作った天然石です。 真珠母貝そのものの優しい風合いを活かした通常のマザーオブパールのほか、真珠のような光沢が現れるようコーティングを施した「貝パール」もあります。
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マザーオブパールの真珠層
マザーオブパールのシルクのような輝きは、真珠母貝で作られる「真珠層」によるものです。真珠層とは、貝殻の内側についている光沢のある部分で、無機物と有機物が混じり合ってできています。
真珠層の主成分は炭酸カルシウムであり、鉱物でいえばアラゴナイト(霰石)に近い成分をしています。炭酸カルシウムの小さな結晶がキチン質などの弾力性のある分子によって接着されており、ヒビ割れなどに強い丈夫なつくりをしています。
また、真珠層の表面に光が当たると、光の波長が変化して光の色がさまざまに変化する「光の干渉」という現象が起こります。そのため、わたしたちの目に入ってくる真珠の光沢は、さまざまな色が混じり合った美しい虹色に見えるのです。
真珠母貝の中に異物が混入した時、この真珠層で異物が包み込まれ、無害化されます。これが真珠のできるしくみです。自然に異物が混入してできた天然真珠のほか、人工的に核を挿入して真珠層に包み込ませて作る養殖真珠があります。
マザーオブパールの特徴
マザーオブパール 鉱物データ
項目 | |
---|---|
和名 | 真珠母貝 しんじゅぼがい |
モース硬度 | 3.5〜4.5 |
結晶 | 斜方晶系(微粒状結晶の積層) |
成分 | Ca2B5SiO9(OH)5 |
比重 | 2.58 |
色 | 白、金色、銀色、ピンク等 |
一般的なトリートメント等 | なし |
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マザーオブパールの歴史
古来より、人々は貝殻の見せる美しい虹色の輝きに魅せられてきました。そのため、マザーオブパールを使った芸術作品が数多く作られたのです。
マザーオブパールを使った有名な技法の一つが、陶器や大理石のうえにタイルとして貼る技法です。イスタンブールのトプカプ宮殿の壁には、マザーオブパールを切り出した見事なはめ込み細工が輝いています。
また、マザーオブパールはボタンや衣服の材料としても古くから使われてきました。多くのマザーオブパールで飾られた服は「パーリーキング」と呼ばれ、祝祭の際に着用されます。
アール・ヌーヴォーやアール・デコといった芸術活動の中では、マザーオブパールの繊細な美しさが高く評価され、マザーオブパールを取り入れたジュエリーが数多く作られました。
日本でも「螺鈿(らでん)」と呼ばれるマザーオブパールを使った装飾が古くから存在しています。漆器や帯などの伝統工芸品に使われる技法の一つで、マザーオブパールの真珠層をさまざまな形に切り出してはめ込むものです。もともとは中国の技法で、9世紀ごろに日本に伝わり、奈良時代や平安時代に特に流行しました。
螺鈿はべっ甲やアンバー(琥珀)と合わせて楽器などの装飾に用いられ、繊細な美しさを発揮してきました。有名な作品としては、正倉院の宝物として伝わる「螺鈿紫檀五絃琵琶」「螺鈿紫檀阮咸」などがあります。 -
マザーオブパールの産地
マザーオブパールの原料となる真珠母貝はさまざまな場所で養殖されていますが、特に有名なのは中国、アメリカ、オーストラリア、メキシコなどです。当店でも中国産、アメリカ産、オーストラリア産、メキシコ産のマザーオブパールを中心に取り扱っています。
マザーオブパールの歴史と産地
- 一口にマザーオブパールといっても、さまざまな種類のものがあります。ここでは当店で取り扱っているものを中心に、人気のマザーオブパールをご紹介いたします。
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ホワイトシェル
ホワイトシェルとは白蝶貝を指す言葉です。白蝶貝は南洋真珠最大の真珠貝であり、およそ30cmもの大きさに育つこともあります。白蝶貝は、周縁部が銀白色の「シルバーリップ」と金色の「ゴールドリップ」の2種類があり、シルバーリップからは白・シルバー系統、ゴールドリップからは黄・ゴールド系統の真珠が採れます。シルバーリップはオーストラリア海域、ゴールドリップはフィリピン、インドネシアなどの東南アジア海域に生息しています。 -
ブラックシェル
ブラックシェルとは黒蝶貝を指す言葉です。黒蝶貝はウグイスガイ科の二枚貝で、黒真珠を採るために養殖されます。カラスアゲハの羽のように、黒い地色の表面に緑や青などの光沢が現れるシックな色合いが特徴です。 -
ピンクシェル
ピンクシェルとは、アメリカ・テネシー州で採れる貝を指します。優しい色合いで人気の高いマザーオブパールですが、年々産出量が減っており、原料価格が高騰しています。 -
クイーンコンクシェル
クイーンコンクシェルとは、カリブ・バハマ海沖で採れる「コンク貝」と呼ばれる貝を指します。鮮やかなサーモンピンクと陶器のようなツヤが特徴で、人気が高まっているマザーオブパールです。クイーンコンクシェルから採れる「コンクパール」はとても希少で、採れる確率は10,000〜15,000個に1個ともいわれています。 -
アバロンシェル
アバロンシェルとは、アワビ貝を指す言葉です。孔雀の羽のような鮮やかな色合いをしているため「孔雀貝」と呼ばれることもあります。アワビ貝は基本的に食用とされており、真珠を採ることは非常に稀です。しかしながら、その鮮やかな色からマザーオブパールとしては高い人気を誇ります。
マザーオブパールの種類
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傷がつかないよう、取扱いに注意
マザーオブパールは傷つきにくさを示すモース硬度が3.5から4.5と、非常に柔らかい天然石です。そのため、より硬度の高いクォーツやトパーズ、ルビーやサファイアなどと一緒にすると、マザーオブパールに傷がついてしまう可能性があります。マザーオブパールを保管する時は、他の石とぶつからないよう、仕切りのある箱や小袋に入れるなどして、個別に保管すると安全です。また、硬い地面に落としてしまわないように気をつけてください。 -
普段のお手入れは空拭きで
マザーオブパールは汗や水分に弱い天然石ですので、普段のお手入れは空拭きで結構です。マザーオブパールのアクセサリーを身につけた後は、乾いた柔らかい布で空拭きをすると、マザーオブパールの美しさを長い間保つことができます。マザーオブパールのアクセサリーを身に着ける際は、制汗剤や整髪剤などが付着しないように気をつけてください。また、アルカリ性の水に浸けると変質してしまう可能性があるので、温泉に入る際にはマザーオブパールのアクセサリーは外してください。 -
直射日光には当てない
マザーオブパールは長時間、直射日光に当てると劣化してしまう恐れがあります。そのため、直射日光が当たらない場所で保管をしてください。保管する際は、蓋つきの容器に入れておくとよいでしょう。
マザーオブパールのお手入れ
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