シトリン
シトリン(クォーツ)について
【和名・黄水晶(きすいしょう)|英語・Citrine Quartz|産地・ブラジル/ウルグアイ等】
シトリンとは黄色や黄金色の天然石、原石段階でアメジストを加熱処理したものが通常です。発色の豊かなものはブランデーシトリンと呼ばれ、原石流通の段階で一般的なシトリンと区分されます。当店ではビーズ、カボション(ルース)、ペンダントトップ、ブレスレット等を販売しております。
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シトリンとは
シトリンとは、クォーツの中でも黄色いものを指す言葉です。名前の由来は、フランス語でレモンを意味する「citron」です。シトロンは、インド原産のミカン科の植物です。淡い黄色の実を付け、日本語では「丸仏手柑(まるぶしゅかん)」と呼ばれる果物になります。このシトロンの実の色に似ていることから、シトリンと名付けられました。
和名はその色合いから「黄水晶(きすいしょう)」と呼ばれます。また、後述するようにアメジストを加熱処理して作ったシトリンを「焼黄(やきき)」と呼ぶこともあります。
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シトリンの産状
クォーツは地殻を構成する非常に一般的な造岩鉱物で、フェルスパー(長石、ちょうせき)に次いでもっともよく見られるものです。火成岩・変成岩・堆積岩のいずれにもしばしば含まれます。クォーツは二酸化ケイ素が火山噴火した際に出たマグマの熱に溶かされ、それを含んだ水が冷やされて結晶化して作られます。
また、結晶が形成される際に不純物を含むことで、紫や褐色、ピンクなど、さまざまな色に染まります。代表的なものとしては、
・鉄:紫(アメジスト)、黄(シトリン)
・アルミニウム:ブラウン(スモーキークォーツ)、黒(モリオン)
・チタン、マンガン:ピンク(ローズクォーツ)
が挙げられます。
クォーツが黄色く染まるためには適温があるのですが、天然でその適温になることはとても稀です。よって、天然のシトリンはきわめて希少なのです。
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加熱処理によってシトリンに変わるクォーツ
アメジスト、スモーキークォーツを加熱すると、色が薄くなり、シトリンになります。これらを加熱処理してシトリンにしたものを「バーント・アメジスト」「バーント・スモーキークォーツ(バーント・カンゴーム)」と呼びます。天然シトリンはめったに産出しないため、市場に出回るのは加熱処理を施したシトリンがほとんどです。
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11月の誕生石に指定されているシトリン
日本においてシトリンは、トパーズ(黄玉、おうぎょく)と並んで11月の誕生石に指定されています。色合いがそっくりで硬度も近いため、かつてはトパーズと混同されていました。今でもシトリンは「シトリン・トパーズ」という名で市場に出回る場合があります。
シトリンの特徴
シトリン 鉱物データ
項目 | |
---|---|
和名 | 石英 せきえい |
モース硬度 | 7 |
結晶 | 三方晶系 |
成分 | SiO2 |
比重 | 2.7 |
色 | 黄 |
一般的なトリートメント等 | 加熱処理 |
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シトリンの歴史
ローマ人が最初にシトリンを使ったのはキリストが生まれた後の頃で、「インタリオ」と呼ばれる沈み彫り(像が中に引っ込んで見えるように彫刻する手法)の装飾品が作られていました。シトリンは幸福を呼ぶとされ、邪悪な考えを追い払うお守りとして珍重されていました。また、ビクトリア朝時代のペンダントやブローチには、シトリンがあしらわれているものも数多く存在します。
さらに、かつてシトリンは体の毒素を取り除く作用があると信じられていました。そのため、蛇などの毒を持つ動物がよりつかないようにするお守りとしても用いられていました。また、伝染病や肌荒れ、うつや便秘、糖尿病の治療にも効果があるとされていました。 -
シトリンの産地
市場に出回ることが多いのは、ブラジル、ウルグアイ産のクォーツを加熱処理して作ったシトリンです。当店ではブラジル産、ウルグアイ産のシトリンを中心に取り扱っています。
シトリンの歴史と産地
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シトリンの価値
シトリンは鮮やかな黄色に発色し、透明度が高く、クラックやインクルージョンの少ないものが高い価値を持つとされています。当店では透明度の高い、宝石質のシトリンを多く取り揃えています。 -
アメトリン
クォーツが成長する時の温度変化によって、アメジストの紫とシトリンの黄が同居したクォーツができることがあり、これを「アメトリン」と呼びます。補色関係である紫と黄のコントラストが美しいアメトリンは、アクセサリーとしても人気があります。 -
さまざまなシトリン
シトリンは色合いの微妙な違いによってさまざまな呼び名があります。たとえば、ブランデーのように色がこっくりと深いものは「ブランデーシトリン」と呼ばれます。また、赤みが強く、オレンジがかったものは「マディラシトリン」と呼ばれます。さらに、明るめの黄色のものは「パルメィラシトリン」と呼ばれます。
シトリンの価値
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傷がつかないよう、取扱いに注意
シトリンは傷つきにくさを示すモース硬度が7と、丈夫な石です。しかしながら、より硬度の高いトパーズやルビー、サファイアなどと一緒にすると、シトリンに傷がついてしまう可能性があります。シトリンを保管する時は、他の石とぶつからないよう、仕切りのある箱や小袋に入れるなどして、個別に保管すると安全です。 -
普段のお手入れは空拭きで
シトリンは劣化しにくい石ですので、普段のお手入れは空拭きで結構です。シトリンのアクセサリーを身につけた後は、乾いた柔らかい布で空拭きをすると、シトリンの美しさを長い間保つことができます。 -
汚れが気になる場合は、中性洗剤やアルコールティッシュで洗う
シトリンは水に強い特徴があるので、水洗いが可能です。皮脂汚れなどが気になる際は、中性洗剤を垂らしたぬるま湯でもみ洗いをします。汚れが落ちたら、洗剤が残らないように水でしっかりとすすぎます。すすいだ後は、乾いた布で水気をよく拭き取ります。また、アルコールティッシュで軽く拭くことでも汚れを落とすことができます。 -
直射日光には当てない
シトリンは長時間直射日光に当てると、含まれる成分が紫外線によって化学反応を起こし、退色してしまう恐れがあります。そのため、直射日光が当たらない場所で保管をしてください。保管する際は、蓋つきの容器に入れておくとよいでしょう。
シトリンのお手入れ
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