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コーラル
(珊瑚|サンゴ)
コーラル・サンゴについて
【和名・珊瑚(さんご)|英語・Coral|産地・日本〜台湾沖/イタリア沖 】
天然石ではないものの昔から宝石として扱われてきた珊瑚、当店で主流に扱っている染珊瑚はシーバンブー(海竹珊瑚)と呼ばれる植物由来のものです。3月の誕生石としても指定されています。当店ではビーズ、カボション(ルース)、ペンダントトップ等を販売しております。-
コーラルとは
コーラルとは「珊瑚虫(さんごちゅう)」というとても小さな動物が作る骨格です。珊瑚虫が1匹で生活しているものを「単体珊瑚」、無数の珊瑚虫が集まって生活するものを「群体珊瑚」と呼びます。宝石として使われるコーラルは群体珊瑚の方です。
コーラルという名前の由来は、ギリシャ語で「海の人形」を意味する「korallion」です。和名の「珊瑚(さんご)」は、「珊」が「海に棲む虫(珊瑚虫)の骨格が集まってできた玉」、「瑚」は祭事に供物を盛る器という意味です。宝石になるものを区別して「宝石珊瑚」と呼ぶこともあります。
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コーラルの産状
宝石となるコーラルは、珊瑚礁を形成するコーラルよりも深い海の中で育つ特徴があります。コーラルは微小なカルサイト(方解石、ほうかいせき)の結晶の表面をタンパク質が覆っているという構造をしています。このようなものを「生体鉱物(バイオミネラル)」と呼びます。木と同じように伸びて成長するため、断面はまるで木の年輪のような同芯状の木目構造をしています。これらのコーラルが美しい赤やピンク色に染まるのは、タンパク質に含まれているカロチノイドや鉄によるものです。
コーラルは動物ですが、珊瑚虫の中に共生する褐虫藻と呼ばれる藻類が植物のように光合成を行うことで、海中に豊富な酸素を生み出しています。その他、美しく生い茂った珊瑚礁は天然の防波堤としての役割も果たすので、コーラルは海にはなくてはならない存在なのです。
また、コーラルが海底に堆積して化石となったものが、長い年月をかけてクォーツに変質する場合があります。これは「フォシルコーラル」と呼ばれます。
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シーバンブー(海竹珊瑚)
シーバンブーとは「トクサヤギ」と呼ばれるコーラルです。原木が竹のように見えることから「シーバンブー」と名付けられました。本来の色は優しげなアイボリーですが、赤やピンクに染められることも多いです。当店ではアイボリーカラーの他、美しく染色したシーバンブーも取り扱っています。
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3月の誕生石に指定されているコーラル
コーラルは、日本では3月の誕生石に指定されています。昔から女性のお守りとして珍重されており、特に魔除けや生命力を高める天然石といわれています。
コーラルの特徴
コーラル 鉱物データ
項目 | |
---|---|
和名 | 珊瑚 さんご |
モース硬度 | 3.5〜4 |
結晶 | 六方晶系(粒状体) |
成分 | CaCO3+炭酸マグネシウム+カロチン等の有機物 |
比重 | 2.7 |
色 | 赤、ピンク、白 |
一般的なトリートメント等 | 一部、染色処理 |
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コーラルの歴史
コーラルが最初に産出したのは地中海地方です。嵐が来るたびに波にさらわれたコーラルが陸に打ち上げられ、人々に発見されました。
コーラルは陸に打ち上げられて乾燥すると、表面を覆っていた珊瑚虫がポロポロと剥がれ落ちてしまいます。その様子を見た昔の人は「海底の国で青々と生い茂っていた木が、陸に打ち上げられて石に代わった」と考えました。やがてコーラルは深海の精霊が宿り、生命の躍動を持つ宝石と考えられるようになったのです。
また、シルクロードを辿って日本にもたらされた地中海のコーラルは、奈良にある正倉院の御物として大事に保管されています。仏教ではコーラルは七宝のひとつに数えられ、富や繁栄、健康長寿をもたらすとされています。他にもキリスト教やイスラム教、ヒンドゥー教などにおいても、コーラルは貴重な宝石とされているのです。 -
さまざまな名を持つ、地中海産のコーラル
地中海産のコーラルは「紅珊瑚(べにさんご)」と呼ばれる赤いものですが、歴史も古く、人々に知られる過程でさまざまな呼び名が付けられるようになりました。
たとえば、紅珊瑚には「胡渡(こわたり)」という別名があります。これは、紅珊瑚が胡国(古代中国にあった国)に伝播したという経緯に由来しています。胡国に渡った紅珊瑚は、紐で吊るして叩くと涼しげな音がすることから、楽器としても使われるようになりました。
また、紅珊瑚の主要な漁場がイタリアのサルディーニャ島にあったことから「サルジ」と呼ばれることもあります。
更に、海外では「ゴルゴン」とも呼ばれます。ゴルゴンとはギリシャ神話に登場した、蛇の髪の毛を持ち、見たものを石に変えてしまう怪物メデューサのことを指します。神話では英雄ペルセウスによって討ち果たされたメデューサの血が海に滴り落ち、紅珊瑚が生まれたという逸話があります。 -
コーラルの産地
宝石として加工されるコーラルの主な産地は、日本や台湾の沖、イタリア沖、インドネシア沖などです。当店ではイタリア沖産のコーラル、インドネシア沖産のコーラル(シーバンブー)を中心に取り扱っています。
コーラルの歴史と産地
- コーラルは表面に艶があり、色鮮やかに発色しているものが高い価値を持つとされています。当店では色鮮やかなコーラルを数多く取り揃えています。
コーラルの価値
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傷がつかないよう、取扱いに注意
コーラルは傷つきにくさを示すモース硬度が3.5から4と、比較的柔らかい天然石です。そのため、より硬度の高いクォーツやトパーズ、ルビーやサファイアなどと一緒にすると、コーラルに傷がついてしまう可能性があります。コーラルを保管する時は、他の石とぶつからないよう、仕切りのある箱や小袋に入れるなどして、個別に保管すると安全です。 -
普段のお手入れは空拭きで
コーラルは汗や水分にあまり強くない天然石ですので、普段のお手入れは空拭きで結構です。コーラルのアクセサリーを身につけた後は、乾いた柔らかい布で空拭きをすると、コーラルの美しさを長い間保つことができます。 -
直射日光には当てない
コーラルは長時間直射日光に当てると劣化してしまう恐れがあります。そのため、直射日光が当たらない場所で保管をしてください。保管する際は、蓋つきの容器に入れておくとよいでしょう。
コーラルのお手入れ
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