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テクタイト
テクタイト(天然ガラス)について
【和名−|英語・Tektite|産地・中国】
テクタイトとは隕石の衝突により生成された天然ガラスです。ベース色は黒ですが、光にかざすと僅かに透明感が見られ、中に気泡などが確認できます。 世界中で珍重されているモルダバイトもこの天然石の一種です。当店ではビーズ、ペンダントトップ等を販売しております。
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テクタイトとは
テクタイトとは、隕石の衝突により生成された天然ガラスです。名前の由来はギリシャ語で「溶けた、鋳造された」を意味する「tektos」という言葉です。
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テクタイトの産状
テクタイトは、巨大な隕石が地球に落下した時、その衝撃で地表の岩石が跳ね飛ばされて圧力と熱によってガラス化したものです。空気抵抗によって変形し、「ティンブル」と呼ばれる丸いへこみが現れます。ティンブルを詳しく調べると、テクタイトがどのように飛散したかが分かります。他にも、気泡が抜けた穴や空気の摩擦によってできた溝など、テクタイトには独特の模様が現れます。
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モルダバイト
テクタイトの一種に「モルダバイト」と呼ばれる天然石があります。モルダバイトは1787年にチェコのモルダウ川沿岸で発見されたことからその名がつけられました。通常のテクタイトに比べると、中の気泡の形や「流理痕(りゅうりこん)」と呼ばれる痕の形が独特であることが特徴です。透き通ったボトルグリーン(瓶の緑)のカラーが美しく、隕石由来の天然石の中でも人気が高いです。
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リビアングラス
モルダバイトと同じく、テクタイトの一種に「リビアングラス」と呼ばれる天然石があります。エジプトのリビア砂漠で発見されたことからその名がつけられました。太陽の光を思わせる明るいイエローは、通常のテクタイトやモルダバイトとはまた異なった美しさを持っています。
テクタイトの特徴
テクタイト 鉱物データ
項目 | |
---|---|
和名 | ー |
モース硬度 | 5〜6 |
結晶 | 非晶質 |
成分 | SiO2 |
比重 | 2.96 |
色 | 黒 |
一般的なトリートメント等 | なし |
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テクタイトの歴史
テクタイトは隕石の衝突によって生まれるため、大昔から人間の目に触れており、人間との間の歴史も長い天然石です。
今から2,500年前のインドネシアやインドなどでは「アグニマニ(火の真珠)」 と呼ばれて神聖視され、儀式の道具や装飾品に使用されたといわれています。
オーストラリアのアボリジニはテクタイトを見つけると幸運がやって来ると考えていました。また、チベットではテクタイトを「シャンバラ(理想郷)の石」と呼んで崇めていました。
テクタイトの不思議な魅力は、さまざまな創作物に影響を与えています。有名なところでは、映画「スーパーマン」に登場する緑の石「クリプトナイト」のモデルになったのが、テクタイトの一種であるモルダバイトといわれています。
テクタイトの正体には古来よりさまざまな説が飛び交い、中には「古代人が作った呪いの遺物」や「超古代文明を作った過去の人類の核戦争の産物」などというユニークな説もありました。
テクタイトは地上にバラ蒔かれた状態で発見されることが多いことから、長らく「宇宙でできた」という説と「地球でできた」という説で議論が交わされてきました。現在では「宇宙から飛来した隕石によって地球でできた」ことが判明しています。 -
テクタイトの産地
テクタイトは隕石が衝突する限られた地域でしか産出しません。テクタイトが発見されやすいことで有名なのは国土の広い中国です。他にはフィリピン、タイ、カンボジア、ベトナム、インドネシア、オーストラリアなどでも発見されることがあります。当店では、中国産のテクタイトを中心に取り扱っています。
テクタイトの歴史と産地
- テクタイトは隕石の衝突によってできるため、産出量が少なく、希少性が高い天然石です。特に、艶のある黒がはっきりと発色し、クラックの少ないものが高い価値を持つとされています。当店でもシックな黒が美しいテクタイトをご用意しています。
テクタイトの価値
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傷がつかないよう、取扱いに注意
テクタイトは傷つきにくさを示すモース硬度が5から6と、やや柔らかい石です。より硬度の高いクォーツやトパーズ、ルビーやサファイアなどと一緒にすると、テクタイトに傷がついてしまう可能性があります。テクタイトを保管する時は、他の石とぶつからないよう、仕切りのある箱や小袋に入れるなどして、個別に保管すると安全です。 -
普段のお手入れは空拭きで
テクタイトは汗などで劣化しにくい石ですので、普段のお手入れは空拭きで結構です。テクタイトのアクセサリーを身につけた後は、乾いた布で空拭きをすると、テクタイトの美しさを長い間保つことができます。 -
汚れが気になる場合は、中性洗剤をたらした水で洗う
テクタイトは水に強い特徴があるので、水洗いが可能です。皮脂汚れなどが気になる際は、中性洗剤を垂らしたぬるま湯でもみ洗いをします。汚れが落ちたら、洗剤が残らないように水でしっかりとすすぎます。すすいだ後は、乾いた布で水気をよく拭き取ってください。 -
直射日光には当てない
テクタイトは長時間、直射日光に当てると劣化してしまう恐れがあります。そのため、直射日光が当たらない場所で保管をしてください。保管する際は、蓋つきの容器に入れておくとよいでしょう。
テクタイトのお手入れ