ラピスラズリ
(Lapis lazuli 和名:青金石)誰もが一度は耳にしたことのある名前の石、ラピスラズリ。ラズライト(青金石)を主成分とした混合鉱物であり、夜空の雲や星を思わせる不思議な模様はカルサイトやパイライトなどの混合成分によるものです。
ラピスラズリの産地・語源
主な産地はアフガニスタンです。【ラピス】はラテン語で「石」、【ラズリ】はペルシャ語の「空」や「青」を意味する「ラズワルド」が語源とされています。
ラピスラズリの歴史
ラピスラズリの歴史はたいへん古く、古代エジプトやバビロニアでは、この石を護符として用いたり、王族などの装飾品によく使われていたともされ、ツタンカーメン王の黄金のマスクにもはめ込まれています。日本では、ラピスラズリは「瑠璃」と呼ばれ、仏教の七宝の1つとされています。
ラピスラズリの特徴
西洋ではラピスラズリの粉末を用いて作った顔料を「海(地中海)を越えてもたらされたもの」という意味をもつ【ウルトラマリン】と名付けました。この色には「フェルメール・ブルー」という別名もあり、17世紀にオランダで活躍した画家フェルメールがラピスラズリの青色をその作品に多用したことにちなんでつけられたとされています。
色褪せることのない引き込まれるような深い青は、いつの時代も人々の目を引きつける、不思議な力があります。