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パール 真珠
パール(淡水パール・ケシパール・あこや真珠等)について
【和名・真珠|英語・Pearl|産地・中国/日本】
パール(真珠)は貝の中に核や異物が入ることによって形成されます。 当店のパールは養殖場を所有した工場から直接仕入れています。天然石ではありませんが6月の誕生石として指定されています。当店ではビーズ、ルース等を販売しております。
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真珠とは
真珠とは、貝の体内で生成される宝石であり、「生体鉱物(バイオミネラル)」の一種です。
貝に異物が入り込むことにより、貝殻の成分を作る外套膜からカルシウムの結晶と有機質が分泌され、異物を何重にもくるんでしまうことで真珠が生まれます。この時、カルシウムの結晶と有機質の薄い膜が何重にも重なることで「光の干渉」と呼ばれる現象が起き、表面に虹色の光沢が生まれるのです。
異物が偶然入り込んでできる天然真珠と、核となる物体を人工的に挿入して真珠を作らせる養殖真珠の2種類があります。
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真珠は6月の誕生石
真珠は日本ではムーンストーン、アレキサンドライトと並んで6月の誕生石に指定されています。「純粋」「健康」「長寿」「富」などの石言葉を持ち、パワーストーンとしても人気の高い天然石です。また、真珠母貝が体内で真珠を作ることから、安産祈願のお守りとして用いられることも少なくありません。
誕生石は、旧約聖書の「エジプト記」に出てくるイスラエルの祭司長の胸当てにはめ込まれた12種類の宝石と、「ヨハネの黙示録」に登場する理想郷の12の城門の土台を飾る宝石に由来するといわれています。12の宝石は、イスラエルの12の部族(あるいは12の使徒)の象徴とされており、真珠もその1つです。
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真珠婚式
日本では結婚記念日に宝石の名前が使われることがあります。銀婚式(25年)金婚式(50年)などが有名です。中でも、結婚30周年の記念日のことを「真珠婚式」と呼びます。他には「クリスタル婚式(15年)」や「ルビー婚式(40周年)」、「ダイヤモンド婚式(75年)」などが挙げられます。
真珠の特徴
真珠 鉱物データ
項目 | |
---|---|
和名 | 真珠 しんじゅ |
モース硬度 | 2.5〜4.5 |
結晶 | 斜方晶系(微粒状結晶の積層) |
成分 | Ca[CO3]+C32H48N2O11+H2O |
比重 | 2.78 |
色 | 白、ピンク、黄、銀、金、黒等 |
一般的なトリートメント等 | 漂白処理 |
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真珠の世界史
真珠はその神秘的な姿から「貝の中に月の雫が宿った」「貝が人魚の涙を飲み込んでできた」と信じられ、古い時代から多くの人々の関心を集めていました。真珠はさまざまな文献に登場しており、新約聖書、ユダヤの聖典『タルムード』、インドの古典『ラーマーヤナ』、ギリシャの古典『オデュッセイア』などに記載されています。
世界でもっとも古く、海に潜って真珠を集めていた場所はアラビア半島だといわれています。古代メソポタミアの遺跡からは、数多くの真珠が出土しています。ほかにも、中国では紀元前2300年頃、ペルシャでは紀元前7世紀頃、ローマでは紀元前3世紀頃から真珠が用いられていました。
エジプトでは紀元前3200年頃から知られており、クレオパトラは自分の富を誇示するために真珠を酢に溶かして飲んだという逸話が残っています。古代ローマの学者である大プリニウスの著書『博物誌』の中でも、真珠は海で採れるもっとも重要な宝石であると記されています。
古代・中世ヨーロッパにおいては、真珠はペルシア湾、インド・スリランカの海域、西日本の海域でしか採れないものだと考えられていました。マルコ・ポーロは著書『東方見聞録』の中で、オリエントのインドと日本では美しい真珠が採れると記しており、後の大航海時代に、多くの航海士たちをオリエントに向かわせました。
航海士の一人であるコロンブスはカリブ海諸島に到達し、南米ベネズエラ沿岸で真珠を発見しました。ベネズエラはオリエントに代わる真珠の産地として注目を集めました。
真珠は装飾品ばかりでなく、芸術の題材にも使われていました。17世紀のネーデルラント(現在のオランダ)の画家であるヨハネス・フェルメールが描いた『真珠の耳飾りの少女』という作品には、大粒の真珠の耳飾りを付けた美しい少女が描かれています。 -
真珠の日本史
日本においても真珠の歴史は古く、日本最古の輸出品として重要な地位を占めていました。中国の『魏志倭人伝』や『後漢書』には、日本の真珠についての記載が残されています。
江戸時代、薬や外国への輸出品として真珠の需要が高まると、長崎の大村藩ではあこや貝採取を藩の独占事業としていました。それほど、真珠は重要な輸出品だったのです。 日本では1893年に、御木本幸吉が英虞湾神明浦で養殖のあこや貝から半円の真珠を採取することに成功しました。真円の真珠は20世紀に入り、西川藤吉、見瀬辰平らがそれぞれ独自に研究を重ねた結果、採取に成功しました。
さまざまな技術改良を重ねた結果、真珠の大量養殖ができるようになり、英虞湾、宇和海、長崎県対馬などで生産が行われるようになりました。1950年代に真珠養殖の技術を確立した日本は世界の9割のシェアを誇るまでに成長しましたが、現在では主な市場は香港に移りつつあります。
日本を訪れた真珠好きの著名人は多く、イギリスのエリザベス女王は来日した際、どうしても訪れたい場所としてミキモト真珠島を挙げたといわれています。また、ダイアナ妃も来日の際には真珠のアクセサリーを身にまとっていました。 -
真珠の産地
真珠母貝の生息地は種類によって異なるため、真珠の種類によって産地は異なります。日本は養殖真珠の産地としてトップクラスのシェアを誇っています。他には中国、オーストラリアなども有名な産地です。当店では国産や中国産の淡水真珠、ケシ真珠、マベ真珠、貝パールを取り扱っています。
真珠の歴史と産地
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あこや真珠
「本真珠」として広く流通している真珠で、日本で養殖されるほとんどの真珠があこや真珠です。日本の産地は長崎県、熊本県、愛媛県、三重県の4県が中心です。
色は純白からクリーム、ホワイトピンク、ホワイトグリーン、ホワイトブルー、ゴールド系まであり、主に白系統の真珠ができます。あこや貝がきめの細かい結晶を分泌するため、他の真珠に比べても丸い真珠ができやすいといわれています。
あこや真珠の中でも、巻き・照り・キズ・形・色の全てにおいて最高品質のあこや真珠は「花珠真珠(はなだましんじゅ)」と呼ばれています。 -
淡水真珠(淡水パール)
主にイケチョウ貝と呼ばれる大型の二枚貝から採れる真珠です。日本では琵琶湖や霞ヶ浦で養殖されていましたが、現在市場に流通しているもののほとんどは中国産です。「湖水真珠」や「池蝶真珠」と呼ばれることもあります。
核を持たない真珠が多く、ポテト、ライス、ドロップ、コイン、スティックなど、さまざまな形になります。最近では核を入れた丸い真珠も作られるようになりました。色も豊富で、白系統の色から、あこや真珠に比べてやや濃い目のピンク、オレンジなども採れます。
かつて淡水真珠はシワ珠が多く、低品質というイメージがありましたが、養殖技術の向上により、他の真珠と比べても遜色ない美しい色合いと光沢のある真珠が生み出されるようになりました。 -
ケシ真珠(ケシパール)
真珠母貝(マザーオブパール)の生殖巣の中にできる、核を持たないケシ粒のように小さな真珠です。真珠母貝が砂粒などの異物を体内に取り込み、真珠化することで生まれます。さまざまな異物が核になって作られ、小石のようなユニークな形になるため、1つとして同じ形の真珠は生まれません。 -
マベ真珠(マベパール)
熱帯〜亜熱帯海域に生息するマベ貝と呼ばれる二枚貝から採れる真珠です。日本では奄美大島などで養殖されています。
他の真珠と異なり、マベ貝に半円の核を挿入することでできる真珠です。そのため、真珠の形は平べったく、ボタンのような形になります。核の形によってさまざまな形の真珠ができるため、半円以外にもさまざまな形のマベ真珠が作られています。
真珠の中でも特に薄い結晶で構成される真珠層を持ち、薄い真珠層を幾重にも重ねてできるマベ真珠は虹色の干渉色が強く出やすい特徴があります。通常の白系統のほかにも、ピンクやブルー、メタリックカラーなどの、非常にテリの強い真珠が数多く作られています。 -
貝パール(シェルパール)
真珠母貝の核を球体に整形し、表面に真珠のようなコーティングを施したものです。真珠のイミテーションですが、真珠の元となる真珠母貝を使っているため、本物の真珠と比べても遜色ない美しい色合いと光沢を持っています。 -
白蝶真珠
南洋真珠最大の真珠貝である白蝶貝から採れる真珠です。真珠母貝はおよそ30cmもの大きさになることもあり、真珠も大きいものだと直径20mm近くに育つ場合もあります。
白蝶貝は、周縁部が銀白色の「シルバーリップ」と金色の「ゴールドリップ」の2種類があり、シルバーリップからは白・シルバー系統、ゴールドリップからは黄・ゴールド系統の真珠ができます。シルバーリップはオーストラリア海域、ゴールドリップはフィリピン、インドネシアなどの東南アジア海域に生息しています。 -
黒蝶真珠
黒蝶貝と呼ばれる二枚貝から採れる真珠です。シンプルに「黒真珠」と呼ばれることもあります。カラスアゲハの羽のように、黒い地色の表面に緑や青などの光沢が現れるシックな色合いが特徴です。光沢もグリーン、グレー、レッドなど、さまざまな色合いがあります。特に人気なのは「ピーコックグリーン」と呼ばれる、深い緑に赤みがかった反射のある黒蝶真珠です。
真珠の色合いは、真珠層をつなぐタンパク質の色素によって決まります。黒蝶真珠のタンパク質に含まれる色素は赤や黄、緑などです。これらの色素の色が重なり合うことで、黒みがかったさまざまな色合いになるのです。 -
コンク真珠
コンクシェル(コンク貝)と呼ばれる、内部がピンク色の巻き貝から採れる真珠です。通常の真珠とは全く異なる陶器のような質感、鮮やかなサーモンピンク、ゆらめく炎のような模様が特徴的な真珠です。コンクシェルは希少な貝であるうえに養殖が難しいため、コンクシェルから採れるコンク真珠はさらに希少です。採れる確率は10,000〜15,000個に1個ともいわれています。
真珠の種類
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傷がつかないよう、取扱いに注意
真珠は傷つきにくさを示すモース硬度が2.5から4.5と、非常に柔らかい天然石です。そのため、より硬度の高いクォーツやトパーズ、ルビーやサファイアなどと一緒にすると、表面に傷がついてしまう場合があります。真珠を保管する時は、他の石とぶつからないよう、仕切りのある箱や小袋に入れるなどして、個別に保管すると安全です。また、硬い地面に落としてぶつけてしまわないようにも注意が必要です。 -
普段のお手入れは空拭きで
真珠は汗や水分に弱い天然石ですので、普段から空拭きでお手入れするとよいでしょう。真珠のアクセサリーを身につけた後は、乾いた柔らかい布で空拭きをすると、真珠の美しさを長い間保つことができます。 -
直射日光には当てない
真珠は長時間、直射日光に当てると劣化してしまう恐れがあります。そのため、直射日光が当たらない場所で保管をしてください。保管する際は、蓋つきの容器に入れておくとよいでしょう。
真珠のお手入れ
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