ツァボライト|鮮緑に輝く美しい宝石

ツァボライトの意味や効果を解説します。

今回は、緑色の輝きを放つ宝石「ツァボライト」についてご紹介させていただきます。

人は様々な色の中で生活していますが、人間が見分けることができる色の種類は100万前後であると言われています。

そんな膨大な数の色の中で特に目にとまる色と言ったら、緑色ではないでしょうか?里山の木々の緑、小川の岸辺に生い茂る草花、風に揺れる街路樹、緑色は心に安らぎを与え、とてもリラックスできる色の一つです。

ツァボライトが持つ緑色は、人間が無意識のうちに常に欲する、なくてはならない色なのです。

この記事の内容

ツァボライトとは

ツァボライトの特徴や意味を解説します。

「ツァボライト」は緑色のガーネットの一つです。「ガーネット」と言うと「深みのある赤色」とイメージする方が多いのではないでしょうか?

しかしながら、ガーネットは赤色だけではなく結晶成分の違いやその分量の割合により、青以外の殆どのカラーが存在するのです。

そんなガーネットの中で、緑色の特徴を持つのがツァボライト。

ガーネットという名称は、鉱物グループの総称を言います。その中でツァボライトは、カラーバリエーションの多い「グロッシュラーガーネット」という種類に分類されます。

様々な色相を持つガーネットがある中で、パナジウムとクロムを含有することで緑色の美しい色彩を放つ宝石を「ツァボライト」と言います。

ツァボライトの特徴

ツァボライトの石言葉や意味を解説します。

ツァボライトはケイ酸塩鉱物で、カルシウムを含むウグランダイトグループの中のグロッシュラーライトに属します。

グロッシュラーライトは、無色、黄色、黄金色、緑色、黄緑色、褐色を示すガーネットのことを言い、その中で緑色のものをツァボライトと言います。

ツァボライトは「生命力を高める石」とも言われ、歴史は浅いながらも人気が高い宝石の一つです。深い森の如く妖しげな色をしたツァボライトから、爽やかなライムグリーンのツァボライトまで、緑色の色調も豊富です。

評価の高いツァボライトはエメラルドよりも美しいとも言われています。

ツァボライトの産地/ツァボライトの命名由来

ツァボライトは主にケニアで産出される。

ツァボライトは、1967年にイギリスの地質学者キャンベル・R・ブリッジズがケニアとの国境付近タンザニアの北東地域で発見しました。ところがタンザニア政府はこの美しい鉱物を輸出することを禁じたため、ツァボライトが世に出ることはありませんでした。

キャンベル・R・ブリッジズはツァボライトを諦めきれず、ケニア側にも目をつけツァボライトの採掘許可を取得します。思惑が的中し、1971年ケニアの「ツァボ国立公園」で見事なグリーンガーネット(ツァボライト)を産出することに成功したのです。

「ツァボイライト」という名前の由来に世界的に有名なラグジュアリーブランド「ティファニー」が係わっていることをご存知でしょうか?ツァボライトは元々、正式名称「グリーングロシュラーライトガーネット」と言い、略して「グリーンガーネット」と呼ばれていましたが、「ツァボ国立公園」で採れることから、ティファニー社が「ツァボライト」と命名し、大々的にアピールしたのです。(発音の違いから「サボライト」でも通用します。)

歴史の浅いグリーンガーネットは、ティファニー社によってプロデュースされ「ツァボライト」として、たちまち世界中の宝石好きの女性のハートを鷲づかみにしたのです。

和名は、灰礬柘榴石(かいばんざくろいし)と言います。

ツァボライトの色、質感

ツァボライトは緑色の宝石でエメラルドに引けをとらない輝きがある。

緑色の宝石の中で古くから君臨するのは、世界四大宝石の一つ「エメラルド」だと思われるかもしれませんが、ツァボライトはそんなエメラルドに引けを取らない緑色の輝きを発します。

ガラス光沢を持ち、内包物をあまり含まず透明度が高く、ダイヤモンドのように屈折率も高いこともその要員の一つです。

ツァボライトは黄緑色の爽やかな色合いから、深く重みのある濃い深緑があります。

ツァボライトは、他の宝石によくある人工的な加工を施さなくても、ナチュラルなグリーンの発色と美しい輝きを放つ宝石です。ナチュラルな宝石を好む愛好家に特に人気が高いのも頷けます。

ツァボライトの価値

ツァボライトの価値や歴史を解説。

グリーンの色合いを持つガーネットは、ガーネットグループの中で最も希少性が高く、高額で取引されています。

ツァボライトは産出国が限られており、産出量も少ないことから、同じグリーンのガーネットである「デマントロイドガーネット」と共に高い人気があります。

価値の基準は、透明度、カットの美しさ、重量などが上げられます。特にツァボライトは、大きな原石が発掘されないことから、1カラットを超えるものは更に価値が上がります。輝き、屈折率もよく、内包物も含まず、硬度も標準並みのツァボライトは、宝石の資質に大変優れ世界中にガーネットグループの価値を高めたと言っても過言ではありません。

かつては、タンザニアとケニアの40カ所ほどで採掘されていたものの、商業的に成り立たなくなり、現在は一握りの鉱山のみが運営されている状況です。ツァボライトの採掘は地質学の十分な知識が必要となり、それなりの資金や時間も必要となるためです。

そのためツァボライトは、これから益々希少性が高く価値が高まっていく宝石の一つに上げられています。

ツァボライトの意味

ツァボライトの意味や効果を解説します。

緑色のツァボライトの輝きを感じていると、明るく前向きになれるような気がします。

何かを始めたい、これをやり遂げたい、外へ出かけよう、など行動力が生まれ、奮い立つのです。こんな気持ちにさせてくれるのも、ツァボライトがもつ緑色の煌めきに意味があるのではないでしょうか。それほど緑色はストレス社会になくてはならない色であり、石の持つパワーが相まって身につける人を安心させるような気がします。

ツァボライトの石言葉

ツァボライトの石言葉は、「生命力」「調和」「落ち着き」「忍耐力」などがあげられます。

緑色に生い茂った木々の山々に生命力と集団の中での調和、気持ちの落ち着きを感じるパワーが宿るように、ツァボライトが持つエネルギーは身体中に染み渡ります。

ツァボライトの効果

1月の誕生石であるガーネットは、1年のスタートを華々しく飾るに相応しい宝石です。

レッドガーネットのような情念を感じる赤い色味に対して、心身共にリラックスできるツァボライトのグリーンは、この不安だらけの世の中において、誰もが救いを求めたくなるオアシスのような輝きを発します。

ツァボライトを身につけてみると、深い森の中に溶け込んでいるかのような開放的な気分になります。

五感を研ぎ澄ませてみてください、緑の息吹や木々の駆け巡る風の音が聞こえてくるかもしれません。心が充足感に満たされて気持ちが落ち着いていく効果が期待できます。

また、ツァボライトは不安や恐怖に蝕まれるようなネガティブな気持ちを取り払い、失いかけていた自信を取り戻しやる気がおきると言われています。

ツァボライトについて まとめ

ツァボライトとセントパトリックデー。

「セントパトリックデー」をご存知ですか?

アイルランドにキリスト教を広めたセントパトリックさんの命日である3月17日の祭日です。この日は、国を挙げての大々的なフェスティバルが開かれるそうです。このフェスティバルに参加する条件として緑色の物を身につけて行かなければいけません。もし身につけていない人がいたら、つねっても良いのだとか・・・。

町中は緑色に溢れ、「緑の日」とも呼ばれています。このフェスティバルは、ヨーロッパからアメリカへと渡り、日本においてもアジア最大の緑色のパレードが行われています。緑色の妖精になった気分で緑色のお洋服を着て、更に鮮やかに輝く緑色のツァボライトを身につけて、参加してみるのも良いかもしれません。

ツァボライトは、意外にも同色である緑色の装いに調和がとれてしっくりくるのです。レッドガーネットはもう持っているという方にも是非コレクションの一つにプラスしていただきたいお勧めの宝石の一つです。

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ツァボライトの素材一覧。

ツァボライトのアイテム一覧

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