3月の誕生石|アクアマリン・海の中に見た景色

3月の誕生石、基礎知識と説明

夏が一足早く訪れる沖縄では3月に海開きが始まり、安全祈願と共に海を敬います。44億年前、原始の海で生命が誕生した時から、私達にとって海はずっと母なる存在で在り続けています。

今回はそんな海と関係の深い3月の誕生石であるアクアマリンについて紹介しながら、その魅力をお伝えしたいと思います。また後半にはアクアマリン以外の3月の誕生石についても触れていますので、3月の誕生石に興味のある方はぜひ最後までお読み下さい。

この記事の内容

3月の誕生石、その代表的な宝石はアクアマリン

3月の誕生石、その意味と効果の解説

3月の誕生石として知られるアクアマリンは、同時に魚座(2/19~3/20)の星座石でもあります。その名前はラテン語で「水」を意味する「アクア」と、「海」を意味する「マリン」が由来となって名付けられたそうです。アクアマリンは淡い水色から濃い水色までの色帯が見られ、海の水を閉じ込めたような清涼感ある爽やかさで人気を博しています。

アクアマリンは、もとはベリルという六角柱状の鉱物です。緑色のベリルはエメラルドに、ピンク色のものはモルガナイトに、そして水色のものがアクアマリンに分類されます。アクアマリンは和名では「藍玉・藍柱石」と呼ばれ、主な産地はナミビア・ナイジェリア・マダガスカル・ブラジルになります。

アクアマリンの色は原石の段階では緑がかったものも多く、地中で眠っている時に水色に変色しきれなかったものに人工的に加熱を施し、色を水色に安定させる処理することが一般的です。宝石の価値としては、様々な要素によって決定されるビューティグレードにより異なりますが、適度な色の濃さは大事なポイントの一つと言われています。

深く濃いブルーのサンタマリア・アクアマリン

3月の誕生石、色と品質について

通常のアクアマリンより色味が鮮やかで濃いものは「サンタマリア・アクアマリン」と呼ばれて区別されることがあります。これはかつてブラジルのサンタマリア鉱山で見つかったアクアマリンに由来しています。

サンタマリア鉱山で発見されたアクアマリンは青色がとても濃く、その美しさから瞬く間に人気になりました。この美しいアクアマリンは産出された鉱山名を冠してサンタマリア・アクアマリンと呼ばれるようになったのですが、採掘が進み1920年にサンタマリア鉱山は閉鎖、今では正真正銘のサンタマリア・アクアマリンが新たに採れることはなくなりました。

しかしサンタマリア・アクアマリンの名前だけは残り、今ではそのクオリティに相当する鮮やかで美しい濃い青色をしたアクアマリンを「サンタマリア・アクアマリン」と称しています。海は深く潜れば潜るほどその色を濃くしますが、サンタマリア・アクアマリンは少し深い海の水を閉じ込めたような素敵で貴重な宝石です。

1万カラット超えの世界最大のアクアマリン「ザ・ドム・ペドロ」

3月の誕生石、世界最大級のアクアマリンの紹介
スミソニアン国立自然史博物館寄贈 「ザ・ドム・ペドロ・アクアマリン」

1万カラット以上の「ザ・ドム・ペドロ・アクアマリン」はカットされたアクアマリンで世界最大の大きさを誇ります。この巨大なアクアマリンの原石が発見されたのは1980年代後半のブラジルです。もともとは長さ91cm、重さ45kgでしたが、搬送中に落下し3つに砕けてしまうというアクシデントに見舞われました。

砕けた3つの内2つは宝石商に売られ、残った1つ(高さ60cm・重さ27kg)が「ファンタジーカット」で有名なドイツの偉大な宝石芸術家ベルンド・ムーンシュタイナーの手によって高さ約35cm・重さ約2kg・10,363カラットの「ザ・ドム・ペドロ・アクアマリン」に生まれ変わりました。この「ザ・ドム・ペドロ・アクアマリン」は古代エジプトの神殿に見られる記念碑をもとにデザインされ、制作にかかった期間は約10ヵ月にも及びます。宝石を扱う芸術家としてムーンシュタイナーは制作にあたってこんなことを言っています。

「もしカラット(重さ)を気にするのならば、ただお金が重要なだけだろう。私はお金を気にしながら創作することは出来ない。」

この言葉を証明するように実際「ザ・ドム・ペドロ・アクアマリン」はもとの原石よりもかなり小さくなってしまいました。それでも世界一大きなアクアマリンであることには変わりなく、それに加えて芸術へと昇華された美しいアクアマリンとなりました。ちなみにこの「ザ・ドム・ペドロ・アクアマリン」は2011年に所有者によってアメリカのスミソニアン国立自然史博物館に寄贈されています。

3月の誕生石、その石言葉と身に着ける意味

3月の誕生石、石言葉と意味

3月の誕生石アクアマリンには「聡明・幸福・安らぎ・勇敢」などの石言葉があります。アクアマリンはかつて安全な航海を願う船乗り達のお守りとして用いられたそうで、海の力を持つアクアマリンが荒波を落ち着かせてくれると信じていたと言われています。

母なる海を思わせるアクアマリンは、アクセサリーとして身に着けることにより、自身の心に平穏と安らぎを与えてくれるだけでなく、他の人からは優しさと聡明さを印象づけてくれます。また、素敵な女性が身に着けているアクセサリーをチラッと見たら可愛らしいアクアマリンだった。こんな風に大人の女性の美しさに「可愛らしさ」というアクセントを与えてくれるのもアクアマリンならではだと思います。

3月の誕生石、アクアマリンの魅力と効果

3月の誕生石の石言葉と効果

アクアマリンの魅力は、海でフリーダイビング(素潜り)をしている時に感じる魅力と共通する部分があります。酸素ボンベも何も持たず身体一つで海中に潜ると「自然に還り・一体化した」ように感じます。きっと母なる海がその感覚を与えてくれているのだと思いますが、普段は決して聞こえることのない海中の音は心を癒してくれ、視界に見える様々な水の色は完全な自然で「美しい」という言葉以外は見つかりません。

息が続く限られた時間だけ味わえる海中のブルー。長い年月をかけて自然が創り出したアクアマリンにもその色が重なります。海中と鉱山、対極にあるように思えますが、「自然」という共通点がきっとその色をリンクさせているのだと思います。海の水「アクアマリン」。一説には2,000年以上前の古代ローマ人が命名したとも言われていますが、アクアマリンがアクアマリン(海の水)と呼ばれたのは必然だったのかもしれません。

アクアマリン以外の3月の誕生石

3月の誕生石にはアクアマリン以外にも珊瑚(サンゴ / コーラル)とブラッドストーン、アイオライトの3つがあります。アクアマリンとはまったく異なる個性を持ったこの3つの誕生石についてもここで紹介していきたいと思います。

3月の誕生石「珊瑚(サンゴ / コーラル)」

3月の誕生石、主要産地と歴史

3月の誕生石である珊瑚(サンゴ / コーラル)はその名の通り海のサンゴで鉱物ではありませんが、古くから宝石として扱われてきた歴史があります。

その種類や環境にもよりますが、珊瑚は1cm伸びるのに数年~数十年かかり、海中では「海のゆりかご」として海洋生物たちの棲み処であると同時に色とりどりの「サンゴ礁の華」としてシュノーケリングやダイビングの際に私達を楽しませてくれます。珊瑚は真珠と並び日本の特産宝石として知られていますが、主な産地は日本~台湾沖とイタリアになります。歴史としてはイタリア南部にある地中海沿岸地域の方が古く、今から5,000年前には素潜り漁師達によって採られていたそうです。

古い神話の中にも珊瑚にまつわる有名な逸話が存在します。英雄ペルセウスがヘビの頭髪をした怪物メドゥーサの首を切って退治した際、海に落ちたメドゥーサの血が珊瑚になったというギリシャ神話です。

珊瑚は赤・ピンク・白・黄・茶・黒など色彩の豊富さに加え、模様がついているものまであり、とてもバラエティーに富んでいます。それらを磨き艶を出したり、時には樹脂コーティングや脱色、染色などが施され、珊瑚の個性と魅力が引き出されています。それら珊瑚の中で特に好まれているのが「血赤珊瑚」と呼ばれる血を思わせるほど深紅で独特な艶のある珊瑚です。ちなみに珊瑚の硬度は「3.5」の「サンゴ」で、魚座(2/19~3/20)の星座石でもあります。

珊瑚を身に着ける意味

3月の誕生石、珊瑚の意味と効果

珊瑚は生命の源である海のパワーを秘めていると言われ、身に着けると心と身体にポジティブに作用すると信じられてきました。一大産地である日本でも珊瑚にまつわる独自の文化が残っています。例えば高知県では生まれた赤ちゃんにベビーブレスレットとして珊瑚の腕飾りを送る風習があります。これは赤ちゃんの小さな腕に付けられた珊瑚の色やツヤの変化を見るためで、それに変化があれば体調不良のサインとされます。珊瑚はこのように一部地域では赤ちゃんの代弁者という役割も担ってきました。

3月の誕生石「ブラッドストーン」

3月の誕生石、歴史と石名について

次に紹介をする3月の誕生石はブラッドストーンです。和名は「血石(けっせき)」で、その多くはグリーンをベースに「血(ブラッド)」を思わせる赤い斑点があるのが特徴です。

「血」というと少し暗くて暴力的なイメージがありますが、このブラッドストーンは昔の人々の目には神聖なものとして映っていたそうです。これはあのイエス・キリストが十字架にかけられた時に、緑の大地に滴り落ちたその血によってブラッドストーンが誕生したという言い伝えにも表れています。

ブラッドストーンを身に着ける意味

3月の誕生石、身に着ける意味と効果

古来より誕生石は「その月に生まれた人々を癒し、護る力を持つ」と信じられてきましたが、このブラッドストーンも例外ではありません。特に血を連想させるブラッドストーンは血液を浄化してくれると言われていたり、古代エジプトでは粉末状にしハチミツと混ぜて止血剤として使われていたと伝えられています。

そんなブラッドストーンは別名「ヘリオトロープ」と呼ばれていたこともあります。今はインドが主な産地ですが、かつては「太陽の町」という名で呼ばれていたエジプトの都市「ヘリオポリス」でもたくさん産出されていた為、それが名前の由来になったと言われています。

実は植物の中にも太陽の動きに合わせてその向きを変えるヘリオトロープという名前の花があります。ヘリオトロープはギリシャ語で「太陽の方を向く」という意味で、同じ名前であるその花の特徴からブラッドストーンは、身に着けると「運命をも好転させる力」があるパワーストーンとして人気を博しています。

アイオライトも3月の誕生石

3月の誕生石、新しく認定されたアイオライト

実は3月の誕生石にはもう一つ面白い宝石の名が挙げられます。それはアイオライトです。アイオライトは2021年12月20日に日本オリジナルの誕生石として3月の誕生石に名を連ねる事となりました。

アイオライトは少し紫がかった淡い青色(すみれ色)の宝石で、ウォーターサファイアと呼ばれることもあります。この宝石が面白い理由は多色性という特徴にあります。これはカラーチェンジサファイアに似ていますが、アイオライトは「見る角度」によって淡いイエローや薄いグレーなどに色を変化させ、それは肉眼でもはっきり確認することが出来ます。

色の変化は様々ですが、ブルーから薄いグレーへ、そして黄色をのぞかせる、そんなアイオライトはいつまでも見ていられるほど心を掴む宝石で、ピアスなどのアクセサリーとして身に着けると神秘的なワンポイントになるでしょう。

アイオライト×航海

3月の誕生石、アイオライトの意味と効果

アイオライトは道しるべの宝石としても知られています。現代のパワーストーン的な意味では「進むべき方向を示してくれる石」ということになります。これは昔バイキングが航海をしていた時代に、このアイオライトの多色性を活かして羅針盤代わりにして、嵐を避けて船の進むべき方向を定めていたという逸話からきています。

3月の誕生石、まとめ

今回は3月の誕生石であるアクアマリン・珊瑚・ブラッドストーン・アイオライトについてお伝えしました。それぞれの見た目の美しさはもちろんですが、異なるバックグラウンドを持ちながらも古代から現代に至るまでずっと人々を惹きつけてきたという共通点もあります。

そんな3つの3月の誕生石ですが、その魅力をもっと知りたい方はぜひお気に入りを見つけて実際に手にとってみてはいかがでしょうか。もしかしたらそれらが持つ特別な力の恩恵を受けるかもしれませんし、そうでなくても日常を彩ってくれることは確かです。

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3月の誕生石のアイテムを紹介

3月の誕生石、アイテム一覧

このコラムで紹介している3月の誕生石を使用した天然石アイテムはこちらからご覧いただけます。

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