
ホワイトラブラドライトは、真っ白な地色に、虹色の「シラー」と呼ばれる光が浮かび上がる神秘的な天然石です。
夜空に輝く満月のような輝きから、別名を「レインボームーンストーン」とも呼ばれます。 今回は、そんなホワイトラブラドライトの石言葉や意味に込められた神秘的な意味、そして魅力を紐解いていきます。
ホワイトラブラドライトの鉱物データ

英名 | White Labradorite |
和名 | 曹灰長石(そうかいちょうせき) |
分類 | フェルスパー(長石)グループ |
石言葉 | ひらめき、創造、ストレス緩和 |
色 | 白(光の当たり方で虹色に輝く) |
化学式 | (Na[AlSi3O8])50~30(Ca[Al2Si2O8])50~70 |
モース硬度 | 6 - 6.5 |
比重 | 2.6 - 2.72 |
屈折率 | 1.51 - 1.53 |
主な産地 | マダガスカル、アメリカ、カナダなど |
ホワイトラブラドライトとは

ホワイトラブラドライトとは、フェルスパー(長石)の一種で、地色が白く「シラー」と呼ばれる虹色の光を放つことが特徴です。
フェルスパーは地球上でもっとも多く存在している鉱物であり、ほとんどの岩石に含まれます。
ホワイトラブラドライトはそんなフェルスパーの中でも、プラジオクレース(斜長石、しゃちょうせき)に属する天然石です。

ホワイトラブラドライトのアイテム一覧
このコラムで紹介しているホワイトラブラドライトの天然石アイテムはこちらからご覧いただけます。
ホワイトラブラドライトが持つ意味

虹色の輝きが美しいホワイトラブラドライト。
そんなホワイトラブラドライトは、直観力・洞察力といった潜在能力を引き出す力があるとされています。引き出された力によって未来を創造するため、ホワイトラブラドライトは「未来を創造する天然石」として愛されています。
また、ホワイトラブラドライトには霊的なものや、宇宙の意識と繋がる力があるとされています。ホワイトラブラドライトが月の光のような優しい光を放つため、天体=宇宙…といった力を感じ取るのかもしれません。宇宙の意識と繋がった持ち主は、インスピレーションが高められ、思わぬ潜在能力や才能が引き出されるともいわれています。
高まったインスピレーションは、それまで凝り固まっていた思考をほぐし、自由な発想を生み出すきっかけとなってくれます。
そのため、ホワイトラブラドライトは、新たなアイデアが生み出される手助けもしてくれるのです。また、ホワイトラブラドライトには、奇跡的な出来事や出会いなど、思いがけない幸運をもたらす力があるとされています。
ホワイトラブラドライトの石言葉
ホワイトラブラドライトの石言葉は、「良い噂」です。
この石言葉は、ホワイトラブラドライトが持つポジティブなエネルギーが人々の間で良い影響をもたらし、持ち主にとって有益な情報やフィードバックが集まることを象徴しています。また、この石は社会的なつながりやコミュニケーションを促進する力があるとされ、人間関係の中での誤解を解消したり、誠実さと信頼を築く手助けをします。ホワイトラブラドライトを身につけることで、人との繋がりが深まり、良い評判や好意的な言葉が自然と集まってくるようになるかもしれません。その結果、新たなチャンスや可能性が広がるでしょう。
ホワイトラブラドライトのヒーリング効果
- 直感力を高める効果
- 幸せを呼び込む効果
- リーダーシップを高める効果
- 心を安定させる効果
- 潜在能力を引き出し、才能を開花させる効果
ホワイトラブラドライトは持ち主を選ぶ?
一部のパワーストーン界隈では「ホワイトラブラドライトは持ち主を選ぶ」という話があるそうです。
ホワイトラブラドライトが霊的なものや宇宙との繋がりを持つ天然石とされていることから「運気が落ちている人は着けない方がよい」といわれているようですが、実際のところ、そこまで気にすることではないでしょう。
ホワイトラブラドライトには人体に有害な成分が入っていることはありませんし、身に着けたいと思ったときに身に着けてもらえるのが、ホワイトラブラドライトにとっても一番幸せなことです。
万が一ホワイトラブラドライトになんらかの傷がついたりした時は「運気が落ちているせいだ」と思うよりも、普段の取り扱いに心を配ってみるとよいかと思われます。
ホワイトラブラドライトの「シラー効果」

ホワイトラブラドライトのもっとも大きな特徴は「シラー」と呼ばれる、石の表面にぼんやりと浮かび上がる柔らかな虹色の光の効果です。
その光の秘密は、ホワイトラブラドライトの構造の仕組みにあります。
ホワイトラブラドライトは、フェルスパーと金属の薄い層が交互に重なっている構造をしています。その構造に光が当たると「光の干渉」という現象が起き、反射された光がさまざまな色に変化して目に飛び込んできます。
これにより、石の表面にさまざまな色の光が浮かんで見えるのです。「光の干渉」という現象で代表的なものはシャボン玉があります。シャボン玉も「光の干渉」によって表面に当たった光の波長が変化し、さまざまな色に変化して目に飛び込んでくるため、虹色に見えるのです。
ホワイトラブラドライトとシャボン玉という、一見まったく違うように見えるものが同じ仕組みで虹色に見えるのは面白いですね。
ホワイトラブラドライトの品質
どんなホワイトラブラドライトが高い品質を持っているといえるのでしょうか?
ホワイトラブラドライトは、シラーがはっきりと現れれば現れるほど高い価値を持つとされています。特にホワイトラブラドライトの中では、赤や青、紫など、より多くの色がシラーとして現れるものが上質なホワイトラブラドライトであるとされています。
また、クラックやインクルージョンが少なく、色味も純白に近いことも、価値を高める一因となっています。
とはいえ、ホワイトラブラドライトは天然石の中では比較的手に入りやすい部類に入るので、天然石アクセサリーの入門としてちょうどよいと言えます。
ホワイトラブラドライトの別名

ホワイトラブラドライトには「レインボームーンストーン」という別名があります。ムーンストーンとは、ホワイトラブラドライトと同じフェルスパーグループに当たる天然石であり、白い地色と青や白のシラーが特徴です。
ムーンストーンと同じグループであり、色も似通っているうえ、虹色の光を放つホワイトラブラドライトが「レインボームーンストーン」の名を冠することは不思議ではありません。
お店によっては「レインボームーンストーン」という名前でホワイトラブラドライトを販売しているところもあります。

ホワイトラブラドライトのお手入れ

神秘的なシラーや優しいホワイトカラーがとても魅力的なホワイトラブラドライトですが、取り扱いにはやや注意が必要です。
というのも、ホワイトラブラドライトはフェルスパーの薄い層が何重にも重なっている構造をしており、一定の方向に割れやすい「劈開(へきかい)」という性質を持っています。そのため、ホワイトラブラドライトは衝撃に弱く、硬い地面に落としてしまうと割れてしまう場合があります。
また、傷つきにくさを示すモース硬度も6から6.5と、天然石の中ではやや柔らかいです。そのため、クォーツやルビー、サファイアなどと一緒にすると、ホワイトラブラドライトに傷がついてしまう場合があります。
ホワイトラブラドライトを保管する時は、仕切りのついた箱に入れるなどして、他の天然石とぶつからないようにしてください。
普段のお手入れは乾拭きで結構です。着用後は柔らかい布で優しく拭いてあげることで、ホワイトラブラドライトの美しさを長く保つことができます。
その他にも、ホワイトラブラドライトは急激な温度変化に弱い天然石でもあります。ホワイトラブラドライトを保管する時は直射日光が当たらないよう、蓋のついた箱などに保管するとよいでしょう。
ホワイトラブラドライトの浄化方法
ホワイトラブラドライトにおすすめの浄化方法をいくつかご紹介します。
■月光浴による浄化
ホワイトラブラドライトは、穏やかな月の光によって浄化するのがおすすめです。満月の夜に石を窓辺に置くか、屋外に安全な場所に出して、夜通し月光にさらします。月光は石のエネルギーを穏やかに浄化し、リチャージしてくれます。この方法は、石の自然なエネルギーを優しくリフレッシュします。
■ホワイトセージによる浄化
ホワイトセージやパロサントなどの浄化用のハーブを燃やし、その煙をホワイトラブラドライトに向けて扇ぐ方法も効果的です。煙は石からネガティブなエネルギーを引き出し、浄化します。
虹色の輝きが魅惑的なホワイトラブラドライト

取り扱いにはやや気をつける必要はあるものの、ホワイトラブラドライトはそれを補ってあまりあるほどの魅力を持った天然石です。
特に虹色のシラーはホワイトラブラドライトにしかない、唯一無二の魅力です。
個性的な天然石アクセサリーを作りたい時に、ぜひホワイトラブラドライトを選んでみてはいかがでしょうか。
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