オブシディアン|太古のマグマが生んだ黒い輝きの天然石

オブシディアンの特徴や効果を解説。

惹きこまれるような黒い輝きを持つオブシディアンは、はるか昔から道具や装飾品として、人類のあゆみに寄り添ってきました。

この記事ではオブシディアンの特徴や歴史、種類などについて解説しています。ぜひ参考にしてくださいね。

この記事の内容

オブシディアンの基礎知識

オブシディアンの基礎知識を解説します。

深みのある黒々とした艶でファンの多いオブシディアンですが、正確には鉱石ではなく天然ガラスの一種なのをご存知でしょうか。

オブシディアンは地表に噴出したマグマが、急速に冷えて固まったものです。海底火山など温度の低い場所にマグマが噴出した際、結晶形成が最小限に抑えられて形成されるといわれています。

「オブシディアン」という名前は、発見者であるオブシウス(Obsius)に由来しているとされています。オブシウスはエチオピアの人物で、大プリニウスの「博物誌」にその名前が記されていました。グラスラーバ(グラス=ガラス、ラーバ=溶岩)と呼ばれることもあります。

日本における呼び名は「黒曜石」。烏石(からすいし)や漆石(うるしいし)とという別名で呼ばれることもありました。

オブシディアンの産地について解説。

オブシディアンの産地はアイスランドやアメリカ、ニュージーランドなど世界中の幅広いエリアにわたっています。日本でも北海道の置戸や白滝、長野県の霧ヶ峰など複数の地域に産出地があります。 オブシディアンの硬度は5~5.5と、ラピスラズリやモルダバイトと同程度です。天然石としての硬度はあまり高くありませんが、ガラス質なので割れると薄く鋭利な形状になります。そのため、はるか昔から武器やナイフなど、人類の発展に欠かせない道具の材料として大切にされてきました。

オブシディアンの歴史

オブシディアンの歴史や由来を解説。

オブシディアンの歴史は非常に古く、先史時代の遺跡からはオブシディアンを使った道具や武器が多数発掘されています。割れると貝殻のように先端が薄く鋭くなるため、矢じりや槍の穂先として用いられてきました。オブシディアンのナイフは現在の技術から見ても非常に切れ味が良く、獲物の解体や儀式に使われていたと考えられています。

アステカ文明のあったとされる北米~メキシコ中央部にはオブシディアンの鉱脈があり、アステカ文明が驚異的な繁栄を遂げた背景には、潤沢に産出されるオブシディアンの存在が関係していたという説もあるのです。

オブシディアンは実用品以外にも、装飾品や宝飾品として広く用いられてきました。

そのひとつがイスラム教における最高の聖地とされる、サウジアラビア・メッカのカーバ神殿の黒石です。黒石は神殿の壁に埋め込まれており、巡礼者がこの石に触れて祈りを捧げます。かつて黒石は隕石だとする説が有力でしたが、現在ではオブシディアンとする説が有力です。

オブシディアンは、先史時代から人々の生活に欠かせないものでした。オブシディアンの鉱脈を求めて、人々が長距離移動していた形跡も残されています。また、オブシディアンを手に入れるため交易が活発になり、人やモノが行き来するようになりました。

オブシディアンの種類

オブシディアンの種類について解説します。

オブシディアンというと、艶のある漆黒の石というイメージを持たれる方が多いと思います。実はそれ以外にもさまざまな色や模様のものがあるのです。

一般的に価値が高いとされるオブシディアンは色が濃く艶があり、クラックが少ないものです。しかしインクルージョン(内包物)による模様が出ているものも愛好家が多く、特別に名前をつけて珍重されることが多いのが特徴です。

レインボーオブシディアン

オブシディアンの種類の中にはレインボーオブシディアンがある。

レインボーオブシディアンは一見すると普通の黒い石ですが、光を当てるとピンクやゴールド、緑など虹のような輝きを見せます。非常に繊細な輝きが美しい石ですが産出量は多いため、比較的容易に入手が可能です。

ゴールデンオブシディアン

オブシディアンの種類の中にはゴールデンオブシディアンがある。

ゴールデンオブシディアンは、漆黒の中に美しいゴールドの輝きがみられるものです。角度によってきらめく落ち着いたゴールドは、世代や性別を問わず愛される上品な雰囲気です。こちらも多く流通しているため、入手しやすいのが嬉しいですね。

シルバーオブシディアン

オブシディアンの種類の中にはシルバーオブシディアンがある。

シルバーオブシディアンは、メキシコで産出された新しい種類のオブシディアンです。艶のある漆黒に浮かぶ落ち着いた銀の輝きは、月夜のような静けさを持っています。気泡や微粒子が作り出す独特な輝きに魅せられる愛好家もが急増しそうですね。

フラワーオブシディアン

オブシディアンの種類の中にはフラワーオブシディアンがある。

漆黒をベースにピンクやオレンジ、ベージュなど暖色系の模様が入っているものです。小花のように見える模様は、どこか和の雰囲気も漂います。他のストーンとも馴染みやすいカラーリングなので、天然石初心者にもおすすめです

マホガニーオブシディアン

オブシディアンの種類の中にはフラワーオブシディアンがある。

世界三大銘木といわれるマホガニーを思わせる赤みのあるブラウンカラーに、ブラックの模様が散った天然石です。他のオブシディアンに比べて漆黒の割合が少なく、柔らかい雰囲気を持っているのが特徴です。

スノーフレークオブシディアン

オブシディアンの種類の中にはスノーフレークオブシディアンがある。

漆黒の湖に浮かぶ氷の結晶のようなニュアンスのある模様が特徴的なオブシディアンです。白、グレー、ブラックが織りなす独特のモノトーンは、模様の出方によって可愛らしくもモダンにも仕上がります。アクセサリー製作でも人気の高い石です。

アイスオブシディアン

オブシディアンの種類の中にはスノーフレークオブシディアンがある。

天然ガラスの風合いを楽しみたいなら、アイスオブシディアンがおすすめです。ガラス特有の透明感は、不純物の含有量が少ないことで作りだされています。うっすら透明感のあるものから無色透明に近いものまで、さまざまな風合いのものがあるのも特徴です。

スパイダーウェブオブシディアン

オブシディアンの種類の中にはスパイダーウェブオブシディアンがある。

オブシディアンは世界中の各地で産出されていますが、このスパイダーウェブオブシディアンは、メキシコの限られた地域でしか産出されない珍しいものです。蜘蛛の巣のようなグリーンを帯びた糸状の模様はシックな中にも和の雰囲気があり、幅広いデザインに活用できる石です。

オブシディアンの石言葉・身につける意味

オブシディアンの意味や石言葉を解説。

オブシディアンは別名「縁切りの石」と呼ばれるほど、強いパワーを秘めています。そのため、石言葉も「集中力」「不思議」「潜在能力の開花」など自らの強さや力を引き出すワードが多いようです。

集中力を増して優柔不断を治す、意識の浄化、悪い習慣を断って感情を安定させるといった効果が期待できるでしょう。魔除けとしてのパワーも強く、悪い人間関係を遠ざけて良縁を引き寄せたり、感情や環境を安定させるとされています。

鋭利な形状で割れやすいので、お手入れには注意が必要です。月光や太陽光、セージなど衝撃を与えないような浄化方法を選ぶことをおすすめします。

パワーストーンとしての効果

ネガティブなエネルギーから守る効果

持ち主を負のエネルギーや悪影響から守り、魔除けやストーカー除けとしての効果もあります

心を安定させる効果

感情を安定させ、悪習慣や優柔不断を克服するのを助けます。また、逆境を乗り越える力を与えます。

直観力や決断力を高める効果

直観力を高め、物事に対する迅速な対応や明確な決断を下す能力を向上させます。

悪縁を断ち切る効果

悪い関係を絶ち、目標に向かって進むスピードを速めることで、望む結果を早く引き寄せます。

集中力を高める効果

知的能力を高め、集中力を増すことで、学習や仕事の効率を改善します。

浄化効果

精神をクリアにし、心身のバランスを整えます。

まとめ

古来から人間の歩みに寄り添ってきたオブシディアン。その輝きに多くの人が魅せられてきました。

オブシディアンはさまざまな種類のものがありますが、比較的入手しやすく価格も手ごろです。お気に入りの石を、コレクションに加えてみませんか?

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