
トパーズという宝石に馴染みがなくても、「ブルートパーズ」という名前は聞いたことがある、という方は多いのではないでしょうか。数あるカラートパーズの中でも特に知名度が高く、その中でも近年、深く知的なブルーで人気を集めているのが「ロンドンブルートパーズ」です。
落ち着いたダークブルーは決して地味ではなく、むしろ洗練されたモダンな印象を与え、すっかりお洒落な宝石として定着しました。今回は、多くの人を魅了するロンドンブルートパーズの奥深い世界へご案内します。
ロンドンブルートパーズとは?

トパーズは、和名で「黄玉(おうぎょく)」と呼ばれるように、本来は淡いゴールドカラーが代表的でした。しかし、含有される成分の割合によって、ピンクやグリーン、そしてブルーまで多彩な色相を持つ宝石です。無色の「カラーレストパーズ」は、その輝きからかつてダイヤモンドの代用品として重宝された歴史もあります。
現在市場で目にするブルートパーズのほとんどは、無色のトパーズに人の手で加熱処理を施し、美しいブルーを引き出したものです。天然のブルートパーズが産出されることは極めて稀で、仮に見つかったとしても、その色合いは淡く、均一な美しさを持つものはごく僅かと言われています。

ロンドンブルートパーズのアイテム一覧
このコラムで紹介しているロンドンブルートパーズの天然石アイテムはこちらからご覧いただけます。
ロンドンブルートパーズの特徴
天然のブルートパーズは色調が非常に淡く、見る角度によっては無色に見えることもあります。しかし、人々は稀に産出されるブルーのトパーズが放つ、穏やかで心安らぐ魅力に惹きつけられてきました。サファイアやパライバトルマリンが持つ青の引力と同じものを、ブルートパーズにも感じ取っていたのです。
また、モース硬度8という十分な硬度を持ち、カットに耐えうる丈夫さ、そして内包物が少なく透明度が高いという性質も、ブルートパーズが宝石として愛される理由です。人の手による加熱処理は、自然界で地熱によってゆっくりと色が変化する過程を再現したものです。そのため、処理が施されていても、天然のトパーズが持つ本質的な価値に変わりはありません。
ブルートパーズを彩る3つの個性
加熱処理の技術は進化を遂げ、天然にはない、より深く美しいブルーを生み出すことに成功しました。その結果、ブルートパーズにはそれぞれに個性的な3つの「ブルー」が誕生したのです。
スカイブルートパーズ:その名の通り、晴れ渡った空を思わせる、澄んだ明るいブルーが特徴です。色合いと彩度のバランスが良く、誰からも愛される普遍的な美しさを持っています。
スイスブルートパーズ:3つの中で最もヴィヴィッドで、ネオンのような鮮やかさが魅力です。高い透明感と相まって、ひと目見たら忘れられない強いインパクトを放ちます。
ロンドンブルートパーズ:最も深みのある色調ですが、単なるダークブルーではありません。インクを数滴落としたようなグレイッシュなニュアンスと、角度によって見せる緑がかったトーンが絶妙に溶け合い、他に類を見ない神秘的なブルーを生み出します。まるで深い海やロンドンの曇り空を思わせるその陰影のある美しさから、他の2つより高価で取引されることも少なくありません。
この3つのブルートパーズは、それぞれの魅力を確立し、今や不動の人気を誇っています。

「ロンドン」の名がつけられた理由

なぜ「ロンドン」「スカイ」「スイス」といった地名が使われているのでしょうか。
一つは、それぞれの都市の空の色をイメージしたという説。そしてもう一つ、大手化粧品会社レブロンが発売したアイシャドウパレットのネーミングに由来するという、興味深い説もあります。
定番カラーと個性的なカラーを組み合わせたパレットが見事にヒットしたことから、同じように異なる魅力を持つ3つのブルートパーズの呼び名として定着した、というのです。コスメと宝石の意外な繋がりに、思わず心をくすぐられます。
ロンドンブルートパーズの主な産地
主な産地はブラジル、ロシア、タイ、アフリカなど世界各地に広がり、安定した供給量を保っています。
実は、日本もかつては有数のトパーズ産地でした。明治時代に岐阜県で発見されたものの、当時は硬すぎて加工が難しいことから「硬水晶」と呼ばれ、価値が知られずに打ち捨てられていたという、もったいなくも面白い逸話が残っています。その石を英国人が本国へ送って財を成したという噂もあり、日本のどこかにまだ眠っているかもしれないお宝に、ロマンを感じずにはいられません。
ロンドンブルートパーズの石言葉と意味
石言葉は「誠実」「知性」「探究心」。
古くから青色は「誠実」や「広大」さを象徴する色とされてきました。ロンドンブルートパーズの深みのある青は、まさに知的な落ち着きを感じさせます。また、トパーズは古くから「探しものに出会える宝石」という伝承を持ち、そこから「探究心」という石言葉が生まれたと言われています。
11月の誕生石としての魅力

11月の誕生石であるトパーズ。中でも多彩なアイテムが揃うブルートパーズは、贈り物に最適です。特にロンドンブルートパーズのユニークな色合いは、すでに他のブルートパーズをお持ちの方にもきっと喜ばれるでしょう。
この宝石の特筆すべき点は、どんな肌や瞳の色にも不思議と調和することです。ただの青ではなく、灰色や緑のニュアンスを含む複雑な色だからこそ、持ち主一人ひとりの個性を引き立てます。
これまで多くの方がロンドンブルートパーズを身に着ける姿を見てきましたが、誰もが自分らしく輝き、宝石もまたその人の一部となって一層美しさを増していました。まるで持ち主と出会うことで、その宝石の価値が完成するかのようです。ぜひ、この神秘的で心満たされる体験をしてみてください。
ロンドンブルートパーズに伝わる力

トパーズは「探しものに出会える宝石」と伝えられていますが、ロンドンブルートパーズにも同じ力があると言われています。ここでの「探しもの」とは、物質的なものではなく、自分自身の内なる可能性や、困難を乗り越えるための答えを見つけることを指すとされています。
ロンドンブルートパーズの知的なブルーは、持ち主が感情を理性的にコントロールできるよう働きかけ、逆境を乗り越えるために必要な洞察力や前向きな気持ちを手にできるようサポートしてくれると信じられています。
また、集中力や問題解決能力を高めたい時のお守りにも向いていると伝えられています。大切な商談や試験など、ここ一番という場面で最大限の力を発揮できるよう、お守りのように寄り添ってくれると言われる、心強い存在です。
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