ベリル|多彩な輝きを見せる天然石

ベリルの基礎知識について

エメラルドのグリーン、アクアマリンのライトブルー、モルガナイトのピンクなど、さまざまな色を持ち、一つのグループとは思えない展開を見せるベリル。ベリルとは、この鉱石がもとで発見された元素・ベリリウムを含む天然石のグループの名前です。

ベリルの持つ美しくて多彩な色の秘密や、ベリルの石言葉・浄化方法などを詳しく紹介しています。ベリルに興味がある方はぜひ最後までお読みください。

この記事の内容

ベリルの鉱物データ

ベリルの鉱物データ
英名Beryl
和名緑柱石(りょくちゅうせき)
分類ケイ酸塩鉱物
化学式Al2Be3[Si6O18]
水色、緑色、無色、黄色、ピンク色、赤色
モース硬度7.5-8
劈開性不明瞭
屈折率1.56-1.60
結晶系三方晶系(六方晶系)
断口貝殻状-不平担状
条痕白色
比重2.67-2.9
光沢ガラス光沢
主な産地ブラジル、マダガスカル等
石言葉「若さ」「幸福」「耐える愛」「美」
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ベリルの特徴

ベリル(英名:Beryl)とは、ひとつの鉱石の名ではなく、ベリリウム元素やアルミニウム、ケイ素、酸素により構成された珪酸塩鉱物のグループ名です。このグループの中にエメラルドやアクアマリンなどの石が含まれています。和名は「緑柱石」で、文字に含まれるようにベリルの結晶は六角柱の形です。

また和名には「緑」という漢字をあてられていますが、ベリルは緑以外にもさまざまな色のものがあります。ベリルの色は、鉱石中に含まれる微量の不純物によって現れるものです。それぞれのカラーの石に対して別々の宝石名がついている点もベリルの大きな特徴です。モース硬度は7~8と、水晶などとほぼ同じ硬度を持つため、デイリーユースの宝石としても十分に使用できます。そのうえ、宝石の輝きに影響を与える屈折率も1.5前後と高め。装飾に華やかな彩りを与えてくれます。

ベリルの種類

ベリリウムを含む珪酸塩鉱物に微量に含まれた成分によりさまざまなカラー展開をみせるベリル。ここでは、ベリルグループの天然石を影響を与えている成分とともに紹介しましょう。

ゴシェナイト

ベリルの色の種類

ゴシェナイト(ゴシュナイト)とは、ベリルのなかで無色透明のものを指します。ベリルの中でもとくに不純物が少ないため、透明度が高い無色のゴシェナイトはダイヤモンドや水晶と見間違われるほどの輝きを持つものもあります。

エメラルド

ベリルの緑色はエメラルド

クロムを微量に含むベリルはエメラルドと呼ばれ、美しいグリーンに発色した天然石です。ダイヤモンド、ルビー、サファイアと並び「世界四大宝石」のひとつとして知られています。専門家の間でエメラルドに含まれるクロムをはじめとした不純物は「ダルジャン(庭・苔の意)」と呼ばれています。苔むした庭園を眺めているような癒しの色が特徴です。

アクアマリン

ベリルの水色はアクアマリン

「海の精の宝物が、荒天の際に浜辺に打ち上げられたもの」としてギリシア神話にも登場するアクアマリン。晴れた日の海のような美しい水色が特徴ですが、この美しい水色の発色は鉄分に由来するものです。硬質な鉄のイメージから想像できない優しい色は「天使の石」とも呼ばれ、パワーストーンとしても人気があります。

ヘリオドール

ベリルの黄色はヘリオドール

ヘリオドールは、3価鉄イオンと反応し、黄色~黄緑色の発色をした天然石です。「ゴールデンベリル」「イエローベリル」と呼ばれることもあります。古代エジプトやギリシアではそのカラーから「太陽からの贈り物」「魔法の石」とも呼ばれて珍重されていました。

モルガナイト

ベリルのピンク色はモルガナイト

モルガナイトは、ベリルの中でピンクの発色をした石を指します。この色はマンガンが由来です。過去には10㎏の結晶体が産出されたこともあり、一般に流通している量はそれほど多くはありませんが、1つが大きくカットされたモルガナイトが販売されていることもあります。

レッドベリル・ビクスバイト

ベリルの赤色はビクスバイト

モルガナイトが、淡いピンク~オレンジピンク系の色をしているのに対し、中にはルビーと見まごうばかりに赤いベリルがあります。この赤系のベリルがレッドベリル、またはビクスバイトと呼ばれています。モルガナイトもレッドベリルも同じマンガンが由来となった発色です。

グリーンベリル・ミントベリル・ライムベリル

ベリルの緑色はグリーンベリル

こちらも、ベリルの中ではグリーン系の発色をした石です。エメラルドがクロムを含むのに対し、グリーンベリルは、鉄やバナジウムを含んでいるのが特徴です。またグリーンベリルには、不純物が少ない傾向にあり、透明度が高くスマートな印象を与えてくれます。

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ベリルの産地

ベリルの産地について

ベリルの主な産地はブラジル、マダガスカル、ナイジェリア、ロシア、コロンビア、ノルウェー、オーストリア、ドイツ、スウェーデン、アイルランド、モザンビーク、ザンビアなど世界各地で産出されています。ペグマタイト鉱床から産出されており、産出量はそれほど多くはないものの、見つかった鉱石の単体は10㎏もあるなど、大きな結晶として発見されることが多いのも特徴です。

しかし、これだけ多くの地域で産出されているにも関わらず、レッドベリルはアメリカ・ユタ州だけでしか産出されないという不思議なエピソードを秘めています。残念ながら日本では、福島県と茨城県で少量のアクアマリンが採掘されたとの記録があるだけで、ほとんど見つかっていません。

ベリルの石言葉・意味・効果

ベリルの石言葉と効果、意味について

さまざまな色展開があり、それぞれの名前で親しまれているベリルですが、ベリル全体としては
・若さ
・幸福
・耐える愛
・美

といった石言葉や意味を持っています。肉体的な効果として、視力の改善、眼病の治療、肝臓の不調、毒素の排泄などの効果が期待できる天然石であるとして古くから民間での治療にも活用されてきたようです。医学的な根拠はありませんが、お守り代わりに持ち歩いてみると症状改善や予防になるかもしれませんね。

現在、ベリルグループを構成する鉱石は6種あるといわれています。人の体の構成も6つに分けられると考えられることもあり、エネルギーが不足している部位に対応するベリルを手にすると、体が反応するとも考えられています。総じて、トラウマやストレスを取り除き、魂レベルでの輝きを与えてくれる効果があるとされています。各鉱石の実物や画像を見た際に何か感じるものがあれば、自分に必要なエネルギーと反応しているのかもしれません。

ベリルのお手入れ・浄化

ベリルのお手入れと浄化方法について

・月光浴
・クラスタ
・セージ
・音浴

ベリルは上のいずれかの方法で、パワーを復活させてあげましょう。色のついている鉱石は、紫外線により退色する恐れがあります。日光浴や塩、水での浄化はできるだけ避けましょう。

石の汚れが気になる場合は固く絞ったやわらかい布でふき取るようにしましょう。水で薄めた中性洗剤であれば使用可能ですが、そのあとは水で湿らせた布でしっかりと洗剤を取り除いてください。

まとめ

緑・青・ピンク・赤・無色・黄色とさまざまなカラーで楽しませてくれるベリル。それぞれに名前やエピソードがあり、知れば知るほど興味が出てくる石のひとつではないでしょうか。

パステル調の柔らかな色合いが多いため、主張しすぎることがないベリルの石たちを身近なところに取り入れてみてはいかがでしょうか。

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