瑪瑙(メノウ)、アゲート|種類と魅力の全て

瑪瑙(メノウ)の豊富な種類と意味、効果について解説

瑪瑙(メノウ、めのう)、アゲートはさまざまな色や模様を持つ、実に個性的な宝石です。今回はそんな瑪瑙の基本情報から、その種類や特徴について解説します。

自分に合う素敵な瑪瑙を見つけたいという人には、ぜひ知っていただきたい内容になりますので、ぜひ最後までお読みください。

この記事の内容

瑪瑙(めのう)、アゲートとは

瑪瑙(メノウ、アゲート)という名前の「馬の脳」に由来している。

瑪瑙(メノウ)と呼ばれる天然石の英語名が「アゲート」です。したがって瑪瑙と呼ばれる天然石とアゲートと呼ばれる天然石は同じものです。瑪瑙(めのう)という和名は瑪瑙の断面が馬の脳のように見えることに由来し、「馬脳 ⇒ 瑪瑙」と呼ばれるようになったと言われています。

英語では「Agate」ですが、由来はギリシャ語の「achates」です。これはイタリアのシチリア島にあるアカ―テ川でアゲートが産出されていたことから名付けられました。

瑪瑙は、微細な石英(クォーツ)の結晶が集まってできた石で、成分もクォーツと同じSiO2(シリカ)です。一般的には、瑪瑙(メノウ)のなかで縞模様があるものをアゲート、縞模様の無いものをカルセドニーと呼びます。カルセドニーは瑪瑙の一種ですが、カルセドニーには玉髄(ぎょくずい)という固有の和名が用いられます。

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瑪瑙(メノウ)の主要産地

瑪瑙(メノウ、アゲート)の産地や意味について解説

瑪瑙、アゲートは世界中で産出される鉱物です。代表的な主要産地としては、ブラジル、ウルグアイ、アルゼンチンなどの南米、ドイツ・メキシコ・オーストラリア・ボツワナ・ポーランド・チェコ・イギリスなど多くの国が挙げられます。

瑪瑙(メノウ)は日本でも産出され、産地は北海道・富山県・石川県・山梨県・島根県などです。瑪瑙は、日本で普及している仏教とも関わりが深く、七つの宝を意味する「七宝」の一つとしても数えられています。このように瑪瑙は各地で産出されていますが、その産出地域によって模様に傾向や特徴が見られます。

瑪瑙、アゲートの鉱物データ

英名Agate(アゲート)
和名瑪瑙(メノウ、めのう)
分類二酸化ケイ素
化学式SiO2
白、灰、青、赤、黄、緑、黒、紅、乳白、褐色
モース硬度7
劈開性
屈折率1.53-1.54
結晶系三方晶系
断口貝殻状
条痕白色
比重2.61
光沢ガラス状~蝋状光沢
石言葉調和

瑪瑙は多孔質です。多孔質とは、非常に小さな穴が無数に空いている性質のことを指しますが、この性質を利用して、アゲートはさまざまな色に染色加工されます。染色されることでカラフルな色合いのアゲートを作り出すことができるのはもちろん、美術的な価値が高まることでも知られています。

瑪瑙(メノウ)、アゲートの種類と特徴

瑪瑙(メノウ)、アゲートは、実にさまざまな色や模様を持つ石です。これは世界各地に産地があり、それぞれに模様などの傾向があることや、多孔性を活かした染色が関係します。

そんな瑪瑙は、その見た目や特徴によって大別され、多くの種類・名前が付けられ親しまれています。ここでは、そんなさまざまな種類を持つ瑪瑙、アゲートの中から、特に注目していただきたいアゲートをピックアップし、その特徴などについて簡単に解説していきます。

レッドアゲート

瑪瑙(メノウ、アゲート)の種類で赤い色はレッドアゲート、和名で赤瑪瑙と呼ばれる。

レッドアゲートは和名を赤瑪瑙といい、その名の通り赤色をした瑪瑙です。この色は、既にお伝えしたように染色加工されています。染色は特殊な溶液に瑪瑙を浸透させ、加熱する方法です。

レッドアゲートの赤色は、落ち着いた深い色をしています。和名で「赤瑪瑙」と呼ばれるこのレッドアゲートは、よく熟れたイチジクの果実を思わせてくれるような美しい赤色が特徴的なアゲートです。

カーネリアン

瑪瑙(めのう、アゲート)の一種であるカーネリアンは紅玉髄という名前でも知られる

和名で紅玉髄(べにぎょくずい)と呼ばれるカーネリアンですが、日本では瑪瑙の一種として扱われます。既にお伝えしたように、アゲートとカルセドニーはどちらも瑪瑙に属します。また、カーネリアンの色も赤系ですが、橙色(オレンジ色)もしくは赤みを帯びた橙色であることも特徴です。

サードニクスアゲート

瑪瑙(メノウ、アゲート)の種類でオレンジ色の瑪瑙はサードニクス瑪瑙という。

サードニクスアゲートは、カーネリアンと同じオレンジや赤褐色をした瑪瑙です。ただし、サードニクスアゲートには縞模様が見られる点が、カーネリアンとは異なります。サードニクスアゲートは、サードオニキス(サードニクス)とも呼ばれますが、その縞模様に同じものは一つもなく、それぞれの個体が唯一無二です。

ファイヤーアゲート 

瑪瑙(メノウ、アゲート)に遊色効果が見られる種類のファイヤーアゲート。

ファイアーアゲートは、遊色効果(イリデッセンス)が特徴的な瑪瑙です。遊色効果とは、見る角度によって虹のような多色の色彩を見ることができる、鉱物が持つ光学現象のひとつになります。ファイアーアゲートの地色はブラウン系です。そこに炎を思わせるような遊色効果を放ちます。ファイアーアゲートという名前のとおり、燃えるような力強さを静かに感じされてくれる瑪瑙です。

チベットアゲート

瑪瑙(メノウ、アゲート)で目のような模様を持つものは天眼石という種類で知られる。

チベットアゲートの和名は、天眼石(てんがんせき)です。その名の通り、眼のような模様が見えるのが特徴で、英語では「眼の瑪瑙」を意味する「Eye Agate」と言われています。

白・黒・ブラウンの縞模様は年輪のようで、吸い込まれるような深みが感じられます。チベットで初めて発見されたことに由来し、チベットアゲートとも呼ばれていますが、地表に落ちている状態で見つかったため、天から降ってきたと伝えられたそうです。

ちなみに、このチベットアゲートは、チベット仏教の最高指導者であったダライラマ14世が、ノーベル平和賞を受賞する際に身に着けていたことでも話題になりました。

モスアゲート

瑪瑙(メノウ、アゲート)の種類の一つ、モスアゲート。和名は苔瑪瑙という。

モスアゲートの和名は「苔瑪瑙(こけめのう)」です。英語で苔は「Moss」で、モスアゲートはその名の通り、苔が内包されているように見えるのが特徴的な瑪瑙です。

苔のように見える模様はさまざまで、なかには風景(ランドスケープ)のように見えるものもあり、それらはランドスケープアゲートとも呼ばれています。モスアゲートは、自然の美を感じさせてくれる瑪瑙です。

ドラゴンアゲート

瑪瑙(メノウ、アゲート)に加工をしたドラゴンアゲート。龍のうろこのような模様の瑪瑙。

ドラゴンアゲートは、ドラゴンの鱗(ウロコ)をまとっているように見えることから、名付けられたアゲートです。和名は「龍紋瑪瑙(りゅうもんめのう)」と言います。この模様は、瑪瑙に人工的なクラックを入れ、そこを染めて人工的に作られます。龍を連想させる力強さがあり、男性にも人気の瑪瑙です。

クレイジーレースアゲート

瑪瑙(メノウ、アゲート)の縞模様が多い種類はクレイジーレースアゲートと呼ばれる。

クレイジーレースアゲートは、縞模様が特に複雑に見られる瑪瑙のことを指します。どの程度の模様になっていればクレイジーアゲートと呼ぶかという境界線は、はっきりと決められているわけではありませんので、複雑な模様が見られるのであれば、クレイジーレースアゲートとも言えます。

凝縮された地層のような模様のクレイジーレースアゲートは、天然由来の複雑な流動性を感じることができ、とても魅力的な瑪瑙です。

ブルーアゲート(ブルーカルセドニー)

瑪瑙(メノウ、アゲート)の種類の一つブルーアゲート、和名を青メノウという

ブルーアゲートは青色が美しい瑪瑙です。縞模様がないものを指すこともあるため、ブルーカルセドニーとも言います。ブルーアゲートの印象的な青色は、一目見ただけで虜になる方も少なくないでしょう。さらに、表面にフラッシュコーティングを施したブルーアゲートは、幻想的な輝きを備え、より存在感のある仕上がりになります。

ブルーレースアゲート

瑪瑙(メノウ、アゲート)の縞模様がレースのような種類のブルーレースアゲート。和名を空色縞瑪瑙という。

ブルーレースアゲートは、淡いブルーの地色に縞模様のある瑪瑙のことを指します。和名は、「空色縞瑪瑙(そらいろしまめのう)」です。派手さはありませんが、繊細で優しい印象が特徴的で、見る人に癒しを与えてくれる瑪瑙です。

ラグナレースアゲート

瑪瑙(めのう、アゲート)の中でも希少価値の高い種類、ラグラレースアゲート。縞模様が美しいメノウ。

ラグナアゲートは、メキシコの「Ojo de Laguna」という場所で採れたことから、その名前が付けられました。ラグナレースアゲートは、細かく繊細な縞模様が特徴で、芸術的な美を感じることができます。その美しさに加え、希少価値も高いため、熱狂的なコレクターを生み出すほどの瑪瑙です。

チェリーブロッサムアゲート

瑪瑙(めのう、メノウ、アゲート)の中でも希少なチェリーブロッサムアゲート、和名は桜瑪瑙という。

チェリーブロッサムアゲートは、マダガスカル産が有名です。ピンク系のアゲートに、桜の花びらを内包しているように見えるのが特徴で、希少石でもあります。和名は桜瑪瑙です。もともと個性の強い瑪瑙の中でも、このチェリーブロッサムアゲートは、特に異彩であると言えるでしょう。ちなみに桜の花びらのように見える内包物については、まだその正体が分かっていないそうです。

ストライプアゲート

瑪瑙(メノウ、アゲート)の縞模様が特徴的なストライプアゲート、写真は染色がほどこされた縞瑪瑙。

ストライプアゲートは、縞模様、つまりストライプ柄の入った瑪瑙の総称になります。一般的には、カラフルな天然の瑪瑙や染色加工した瑪瑙にストライプ柄が入っているものがよく見られます。赤・青・黄・白・紫・緑・ピンクなど、カラーバリエーションが豊富で、メリハリのある柄が特徴のひとつです。

ショーンアゲート

瑪瑙(メノウ、アゲート)のまだらが魅力なショーンアゲート、めのう特有の縞模様が美しい。

ショーンアゲートは、赤色と茶色のまだら模様が特徴的な瑪瑙です。味わい深い色とそのまだら模様が個性的、かつ原始美術的な印象も与えてくれます。他のアゲートでは見られない独特な雰囲気を醸し出しており、身に着けると印象深い存在感を発揮してくれるでしょう。

カルセドニー

瑪瑙(メノウ、アゲート)の縞模様が無いものをカルセドニーと呼ぶ。

既にお伝えしましたが、瑪瑙の中でも縞模様のないものは、カルセドニーに分類されます。単色で透明感があり、カラフルなカラーバリエーションのカルセドニーは、瑪瑙の独特の質感も残しており、おすすめです。

特に、パステルカラーのカルセドニーは、その淡い色合いがポップな印象を与えてくれます。単色ではなくバイカラーのカルセドニーもあり、ユニークさも特徴です。

天珠

瑪瑙(メノウ、アゲート)の種類の一つ天珠。

天珠は、既に紹介した天眼石の一種です。天珠は、チベットでは古くから聖なる石や霊石として扱われてきました。現代はお守りとして用いられることも多いですが、その種類はさまざまです。眼のように見えるその特徴的な模様の数で、一眼天珠・二眼天珠・三眼天珠~九眼天珠とあります。

中には二十一眼天珠というものもあり、奥が深い石です。おすすめは三眼天珠で、天の時・地の利・人の和を得ることができる成功のシンボルとされています。

瑪瑙(メノウ)の石言葉

瑪瑙(メノウ)の石言葉

花言葉のように、天然石にも石言葉(宝石)言葉が付けられています。瑪瑙の主な石言葉は、「調和・共生・勇気・健康・良運」などです。

既に紹介したように、瑪瑙、アゲートにはさまざまな種類があります。その中には、個別に別の石言葉が付けられていることもありますが、全て身に着ける人々を前向きにしてくれるような内容です。
瑪瑙は、色や模様がさまざまです。従ってシーンに合わせて上手に使い分けることができれば、ファッションアイテムとしても重宝します。

また、瑪瑙は古くから魔除けの石としても知られており、それが転じて今ではお守りとしても用いられています。従って、お気に入りの瑪瑙、アゲートをシーンに合わせて身に着けると同時に、お守り用パワーストーンとしての効果を期待することも可能です。

瑪瑙(メノウ)の意味

瑪瑙(メノウ)の意味

瑪瑙は持つ人の心と魂に深く働きかける石です。この天然石込められた、保護心の平穏、そして自己受容という三つの意味をご紹介します。

保護

古来、瑪瑙は強力な保護石として尊ばれてきました。その力は、外部からの負のエネルギーや不要な影響を遮断し、持ち主を精神的、時には物理的な危害から守ると言われています。家族や愛する人へのプレゼントとしても選ばれることが多く、その人々を見守る象徴としての役割を果たしてきました。

心の平穏

瑪瑙のもう一つの大きな力は、心の平穏をもたらすことです。日々の生活におけるストレスや不安を和らげると共に、精神的なバランスを取り戻すのを助けます。瑪瑙が秘める穏やかなエネルギーは、心を落ち着け、瞑想やリラクゼーションの際にも利用されることがあります。

自己受容

最後に、瑪瑙は自己受容の力を育む石です。自己の欠点を受け入れ、それを成長の糧とすることを助けます。自分自身を深く理解し、内面からの成長を促進することで、私たちはより強く、より賢く、より自信を持って前に進むことができます。瑪瑙は、私たちが自分自身の真の姿を受け入れ、その上で自分を磨き上げることを応援してくれます。

瑪瑙(メノウ)のパワーストーンとしての効果

瑪瑙(メノウ)のパワーストーンとしての効果

瑪瑙はただ美しいだけでなく、心身のウェルビーイングに貢献するパワーストーンとして、多くの人々に愛されています。瑪瑙が持つパワーストーンとしての効果を探ってみましょう。

ストレスを軽減する効果

日々の忙しさの中で、瑪瑙は心のオアシスのような存在です。この石は、ストレスや不安を軽減する力を持っており、持ち主に穏やかさと平和をもたらします。瑪瑙を身につけることで、心の乱れが静まり、感情の波が穏やかになると言われています。

集中力を高める効果

また、瑪瑙は集中力と精神の明瞭さを高める効果があるとされています。仕事や学習、創造的な活動を行う際に、この石を身近に置くことで、思考がクリアになり、集中力が増すと言われています。瑪瑙は、私たちが目の前の課題に集中し、最善の成果を出すためのサポートをしてくれます。

疲れを癒す効果

そして、瑪瑙には身体的な疲れや心の疲弊を癒す効果もあります。長い一日の終わりに瑪瑙を手に取ることで、その柔らかなエネルギーが体と心に浸透し、穏やかなリラクゼーションを促します。瑪瑙は、私たちが日々の活動で蓄積した疲れを和らげ、新たな一日を迎えるためのエネルギーを回復させる手助けをしてくれます。

瑪瑙(メノウ)のモース硬度

瑪瑙のモース硬度は、約7とされています。比較的硬度が高く、安心して身につけられる天然石です。しかし、ダイヤモンド(硬度10)やルビー(硬度9)と比較するとやや柔らかさがあることになります。ですので、日常的な使用には十分な耐久性を持っていますが、過度の衝撃や圧力には注意して扱いましょう。

瑪瑙の日常的なケアには、柔らかい布やブラシを用い、ぬるま湯や石鹸水で軽く洗いましょう。化学薬品の使用や、直射日光に長時間さらすなど高温の環境は避けてください。また、他の宝石や硬い物質との接触を避けることで、傷を防ぐことができます。

日々のケアを怠らなければ、瑪瑙は年月を経ても変わらぬ美しさを放ち続けます。また、定期的なメンテナンスは瑪瑙との深い絆を築くことにもつながります。瑪瑙を大切に扱うことで、その美しさを最大限に発揮し、長きにわたって私たちの日々を彩り続けてくれるでしょう。

瑪瑙、アゲートの魅力 まとめ

瑪瑙(メノウ、アゲート)の魅力とは?

瑪瑙、アゲートやカルセドニーの魅力は、染色などの加工を施すことによって、その美しさの魅力が増すことです。元となる瑪瑙は自然由来ですが、人の手が加えられることにより、さらなる魅力が引き出される姿は、自然と人間とが共作した作品とも言えるでしょう。

そんな瑪瑙の各個体は、さらにそれを扱う人々のセンスによっても、また表情を変えます。どの瑪瑙を選ぶか、その選択肢は無限大です。ぜひ、お気に入りの瑪瑙、アゲートを見つけていただき、その魅力に触れていただければと思います。

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