
紫色というと高貴で厳粛な雰囲気があり、敷居が高いイメージがありますが、ハーブの代表として最もポピュラーなラベンダーは、清楚で心が安らぎ優しい気持ちになれる紫色です。
淡い紫色は、ライラックやラベンダー、藤の花などがあり、柔らかで上品なイメージがわきませんか?これらの色は、化粧品などの女性向け商品のパッケージによく使用されるのだそうです。
今回はそんな淡いエレガントな薄紫色の天然石「フォスフォシデライト」について、お話し致します。
フォスフォシデライトの、気品ある香り漂うラベンダー畑に皆様をいざないましょう。

フォスフォシデライトのアイテム一覧
このコラムで紹介しているフォスフォシデライトの天然石アイテムはこちらからご覧いただけます。
フォスフォシデライトって何?

そもそも「フォスフォシデライト」って何なの?と思われている方が多いようですね。
天然石好きさんでも、フォスフォシデライトについてはあまりよく知らないといった声をよく聞きます。それは、フォスフォシデライトが比較的新しい天然石であることと、繊細なのであまり市場に出回らないレアストーンであるということが浸透していない原因であると思われます。
「フォスフォシデライト」なんて長くて言いづらい名前覚えられない、といった声も聞こえてきそうですが、これはフォスフォシデライトがもつ成分に起因しています。
このコラムを読み終えるまでには「フォスフォシデライト」是非覚えてくださいね。
「フォスフォシデライト」と「バリサイト」
鉱物として、「フォスフォシデライト」は、「バリサイト」の一種です。
では「バリサイト」って何?って思ってしまいますよね。「バリサイト」と「フォスフォシデライト」は、同類で質感は似ていますが、「バリサイト」は、アルミニウムイオンを含み、鮮やかな緑色が特徴の天然石です。
「フォスフォシデライト」は、鉄イオンを含むことで紫色を発します。「フォスフォシデライト」が市場に流通するようになったのは2000年代で、とても新しい天然石です。
グリーンの「バリサイト」、ラベンダーカラーの「フォスフォシデライト」、ミルキーな質感の両者は、近年じわじわと人気が出て鉱物マニアの間では、最もざわついている天然石です。
フォスフォシデライトの産地・名称の由来について

フォスフォシデライトは、「ペルー」や「アメリカ」「ドイツ」「マダガスカル」などで産出されます。
中でも「ペルー」は、最も品質が高いフォスフォシデライトが採れることで知れ渡っていますが、フォスフォシデライトは硬度がやや低く結晶構造に従って割れる「劈開(へきかい)」があるため、入手が困難なレアストーンでもあります。
フォスフォシデライトは、大変言いづらく覚えづらい名称がついていますが、その名称には成分が由来しています。「燐」を含むことから、ギリシア語の「phos(光を)」「phoeos(運ぶ者)」または、『phospho(燐)』と『sideros(鉄)』を組み合わせたもの、という二つの説があります。
フォスフォシデライトという長くて覚えづらい名前には、成分や「光を運ぶ」といった素敵な語源が含まれているのです。 和名は「斜燐鉄鋼(しゃりんてっこう)」と言います。
フォスフォシデライトの色/質感

フォスフォシスデライトの色合いは、淡い紫色のラベンダーカラーが一般的ですが、ピンク色や、緑色、濃い紫色などもあります。
フォスフォシデライトは紫色のカラーのグラデーションも豊富で、薄い紫色からピンク色がかった「ラベンダーピンク」、また濃い目の「オーキットパープル」まで幅があります。
アメジストのような透明感のある妖艶な紫とは違った、ミルキーでマットな質感でガラス光沢を持ち、また艶やかな優しいぬくもりを感じる紫色をもつのがフォスフォシデライトです。
日本の伝統的な着物の色に楝色(おうちいろ)があります。楝色(おうちいろ)とは、初夏に咲く楝(おうち)の花のような薄い青紫色を言います。楝(おうち)は、古くから親しまれてきたセンダン科の落葉高木です。邪気を払う不浄の木として、「万葉集」や「平家物語」にも登場します。
この楝色(おうちいろ)もラベンダー同様に、フォスフォシデライトを語る上で気品と優しさを兼ね備えた麗しい色として外せないお色です。フォスフォシデライトは和装にも洋装にもしっくりくる肌馴染みの良い天然石です。
そんなフォスフォシデライトにはやや弱点があります。硬度が低く、4.5~5と柔らかめの天然石なのです。割れやすい性質があるので衝撃には弱いです。フォスフォシデライトを扱う際は、ぶつけたり擦れたりしないように取扱いには気をつけてください。 ですがそんなもろい部分も、風情ありと思わせるのではないでしょうか。普段使いには何ら問題はありません。フォスフォシデライト、優しく愛でてあげてくださいね。

フォスフォシデライトのアイテム一覧
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フォスフォシデライトの効果
フォスフォシデライトは、乳白の優しいラベンダーの色合いから、「癒し」効果が高いと言われています。
ラベンダーの香りはリラックス効果があると言われ入浴剤に使われたり、眠る前に枕元にディフューザーを利用すれば安眠効果も期待できます。
フォスフォシデライトも同様にそばに置いたり、身につけるだけでもイライラが解消され精神が落ち着き、リラックス効果があると言われています。
フォスフォシデライトの石言葉・意味
フォスフォシデライトの石言葉は、「安心感」「心身の癒し」「勇気」です。
フォスフォシデライトの語源である「光を運ぶ石」という意味が指し示すように、自信と勇気を与え心に優しい光を照らしてくれると言われています。
心が優しさに包まれ穏やかな気持ちになると、自然と人を思いやる気持ちになれ、優しく接することができ、人間関係も豊かになりコミュニケーション能力の向上にも繋がります。
フォスフォシデライトのパワー

フォスフォシデライトは、感情の起伏が激しい人、常にイライラしてしまうような人には特にお勧めします。
いやなことがあったり、仕事でミスをしたり、日頃の疲れやストレスなど、人に八つ当たりしてしまうことってありますよね。フォスフォシデライトの乳白色の優しい色合いは、気持ちを落ち着かせ感情に支配されず冷静に物事を判断するように促すパワーがあると言われています。
感情の起伏をコントロールできるなんて、なんだか凄い装置を身につけたみたいで頼もしい気がします。
また、フォスフォシデライトは、実はペット愛好家に大変人気がある天然石なのです。ペットと気持ちが通じ合える石として、フォスフォシデライトにはペットの気持ちがわかるパワーがあると言われているのです。

ペットのそばに置いてみたり、双方が身につけると、ペットが今何を思っているか、逆に飼い主が今何を思っているかお互いに通じ合えるとのだとか。
わんちゃんや猫ちゃんを家族の一員として大切にされている方にとって、フォスフォシデライトはこの上ないお守りなのではないでしょうか?人間のようにしゃべれないペットが何を考えているのかわかるなんて夢のようですね。
また、ペットロスで悲しんでいる方にも癒しのお守りとして苦しみから解放される効果があると言われています。 動物を愛する優しい気持ちを持つあなたには、フォルフォシデライトの光が運ばれ、満たされていくのかもしれません。思いやる心が大切なのです。
フォスフォシデライトについて まとめ

フォスフォシデライトを身につけていると、目の前に紫色の絨毯を敷き詰めたラベンダー畑が広がっているような気持ちになります。
目に映るラベンダーカラーに癒やされ、気持ちが落ち着く香りに包まれてすっかりリラックスモードです。フォスフォシデライトを眺めていると、楝色(おうちいろ)の和装の貴婦人が、日傘をさしながらラベンダー畑に立っているそんな光景が浮かんできませんか?
心が優しさに包まれ、安らぎという光の色を全身に実感できるはずです。フォスフォシデライトは、幸運の光を運ぶ石です。
フォスフォシデライトを是非その手に取って優しい光に包まれて最高の光を体感してみてください。ラベンダー畑はあなたのすぐ目の前に広がっているはずです。
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