
近年、アクセサリー業界でとても注目が集まっているのがキュービックジルコニアです。美しい煌めきが特徴的な人工石で、その煌めきの美しさから人気がどんどん高くなってきている宝石でもあります。結婚指輪に埋め込まれる宝石としてもキュービックジルコニアが選ばれることも多くなっており、需要も年々増している宝石です。
キュービックジルコニアの特徴や名前の由来、似ていると言われる宝石との相違点、パワーストーンとしての効果を中心に、解説していきましょう。
キュービックジルコニアの鉱物データ
英名 | Cubic Zirconia |
和名 | 立方晶安定化ジルコニア |
分類 | 酸化物鉱物 |
化学式 | ZrO2 |
色 | 無色透明 |
モース硬度 | 8 - 8.5 |
劈開性 | なし |
屈折率 | 2.15 |
結晶系 | 等軸晶系 |
断口 | 貝殻状 |
光沢 | 金剛光沢 |
比重 | 6.0 |
石言葉 | 苦しみから救い平和をもたらす |
キュービックジルコニアとは

キュービックジルコニアの特徴
キュービックジルコニアは二酸化ジルコニウムが主成分の人工石です。二酸化ジルコニウムに酸化マグネシウムや酸化カルシウム、酸化イットリウムなどを混合し、マイクロ波技術も用いながら結晶化させることで、キュービックジルコニアは作成されます。
キュービックジルコニアの煌めきは、ファイヤーと呼ばれる美しい虹色の輝きで、これがキュービックジルコニアの魅力の1つでもあります。キュービックジルコニアの屈折率は2.15と宝石の中では非常に高い数値です。また、キュービックジルコニアの色は無色透明、輝きは虹色が主流です。ですが、キュービックジルコニアが作られる過程で緑やピンク、赤といった色を様々な金属元素を添加させることで色づけしたものも販売されています。
キュービックジルコニアの名前の由来
キュービックジルコニアという名前の由来は、結晶の形が立方体であることと、二酸化ジルコニアが主成分としてあることにあります。
和名の「立方晶安定化ジルコニア」も英名のキュービックジルコニアを翻訳した名前ですので、由来は同じです。
また、キュービックジルコニアは、「CZ」という略称で、アクセサリー業界では呼ばれることが多いので、そちらの呼び方を耳にしたことがあるという方も多いのではないでしょうか。
キュービックジルコニアのモース硬度
キュービックジルコニアのモース硬度は「8から8.5」です。モース硬度が9以上の宝石と一緒に保管してしまうと傷が入ってしまうことがありますので、分けて保存していくようにしましょう。
キュービックジルコニアはモース硬度も高いので、傷には強い宝石ですが、お手入れをしないと美しい輝きが損なわれてしまうことがあります。キュービックジルコニアが施されたアクセサリー使った後は、宝石用のクロスで汚れを拭き取り、ジュエリーボックスなどに入れることをおすすめします。
キュービックジルコニアの歴史

キュービックジルコニアの歴史は、宝石よりも先に工業利用目的で始まりました。
1882年にとてもレアな鉱物のバデライトの中に、キュービックジルコニアの主成分となる酸化ジルコニウムが発見されました。その後、この酸化ジルコニウムの立方体の結晶がレーザー技術に有用であるという研究結果が1930年代にもたらされます。この研究結果ののち、酸化ジルコニウムのこの立方体がなんとか人工で作れないかと、研究が進められていきました。そしてついに1970年代に入って、ロシアの科学者がキュービックジルコニアの合成に成功しました。
工業用利用にために研究され作られたキュービックジルコニウムですが、キュービックジルコニア自身の美しい輝きにも注目が集まっていくことになります。1980年代になると、スワロフスキー社がキュービックジルコニア原石の販売開始し、キュービックジルコニアの宝石としての認知度が一気に増していきました。
その後、キュービックジルコニアのアクセサリー市場でのシェアはどんどん広がっていき、今日のような知名度と人気を得た宝石として世界中で楽しまれるようになりました。結婚指輪やイヤリング、ネックレスなど、様々なアクセサリーでキュービックジルコニアの美しい輝きが楽しまれています。
キュービックジルコニアと似ている他の宝石

キュービックジルコニアと似ている宝石として、ダイヤモンドとジルコンの名前があげられることがあります。
ダイヤモンドとキュービックジルコニアは、パッと見ではとても似ていますので、なかなか区別が難しいです。ですが、ダイヤモンドは炭素でできていて、モース硬度は10、屈折率は2.41ですので、キュービックジルコニアとは主成分もモース硬度も屈折率も異なります。また、ダイヤモンドは内部に異物や傷などがある個体が多いです。ですが、キュービックジルコニアは人工石で内部に異物や傷がないので、その点でも見分けがつくことがあります。
また、キュービックジルコニアとジルコンもとても見た目が似ている宝石として言われることがあります。確かに見た目はとても似ています。ですが、ジルコンは主成分がケイ酸ジルコニウムで、モース硬度は7.5、屈折率は1.8から2.0とキュービックジルコニアとは異なることが数値からも確認できます。名前も似ているためキュービックジルコニアと同一視されてしまうこともありますが、全く別物ですので気をつけましょう。
キュービックジルコニアもダイヤモンドもジルコンも、どれが優れているかという優劣はなく、どの石も非常に魅力的な個性のある宝石ですので、それぞれの石の個性を楽しめます。
キュービックジルコニアの石言葉

キュービックジルコニアは、「苦しみから救い平和をもたらす」という石言葉を持っています。
キュービックジルコニアのヒーリング効果
キュービックジルコニアのパワーストーンとしての効果は、迷っていることに対して解決の糸口を見出してくれて、苦しみから救ってくれるという効果があります。人生や進路、恋愛、人間関係など、人生の帰路にあるときに思い悩み、止まってしまうという方も少なくないでしょう。そうした人生におとずれる迷いに対して、キュービックジルコニアは効果を発揮してくれます。現状選ぶことができる解決策や選択肢、またはそれらの糸口をもたらしてくれたり、迷いを解消する手助けをしてくれるような人との出会いをもたらしてくれたりするでしょう。
また、人生の岐路の苦しみを解消していくことで、心やその後の人生に平穏をもたらしてくれます。目の前の苦しい現状を打破していくためにキュービックジルコニアのパワーストーンとしての効果を利用していくという選択も良いでしょう。受験や就職試験を控えている方や、何か新しい人生の選択をしないといけない方など、目の前の困難に立ち向かいたいという方に、特にキュービックジルコニアはおすすめできるパワーストーンです。
キュービックジルコニアを身につける意味
苦しみを乗り越える力をくれる
キュービックジルコニアを身につけることは、人生の困難に立ち向かう決意の表れです。その美しい虹色の輝きは、苦難の中でも希望を見失わない勇気を与えてくれます。
迷いや悩みを解消する
人生の迷いや進路に関する不安は、誰もが経験することです。キュービックジルコニアは、迷いに対する解決策を見出し、前進する力を持っています。
新しい出会いへの導き
この石は、新たな人生の選択や困難な状況を乗り越える手助けとなる人との出会いをもたらします。人生の岐路に立った時、キュービックジルコニアが光となり道を示してくれるでしょう。
穏やかな日々に導く
苦悩から解放され、心に平和をもたらす。これもキュービックジルコニアを身につける大きな意味です。人生の苦しい現状を打破し、穏やかな日々を取り戻す手助けをしてくれます。
キュービックジルコニアのまとめ

キュービックジルコニアの特徴や名前の由来、歴史、パワーストーンとしての効果や意味について、ご紹介していきました。キュービックジルコニアはアクセサリーに使われることが多い宝石ですが、人工石の作り方や成分などのデータを見ながら、実物を鑑賞するのもとても面白いです。様々な宝石と見比べても楽しい時間ですし、キュービックジルコニア単体でその美しい煌めきを楽しむのも、とても素敵な時間でしょう。
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