ユナカイト|大地の色が溶けあった癒しの天然石

ユナカイトの特徴とは

グリーンとサーモンピンクの落ち着いた色合いが特徴のユナカイト。特別に希少性が高い石というわけではありませんが、カッティングや配色によって自在にイメージが変わる自由さや、扱いやすさで多くの方に愛されています。今回は「癒しの石」としても知られているユナカイトについてご紹介したいと思います。

この記事の内容

ユナカイトの基礎知識と産地

ユナカイトの基礎知識と産地

ユナカイトが最初に産出されたのは、アメリカ・ノースカロライナ州にあるユナカ山地でした。豊かな植物や大地の色を映したような石が人々の目に留まり、産出地の名前をとって「ユナカイト」と名付けられました。「ユナカ石」や「ユニカイト」と表記されることもありますが、いずれもユナカイトを指しています。

和名では「緑簾石(りょくれんせき)」と呼ばれています。ユナカ山地で産出して以来、現在ではロシアやカナダ、アフリカ・ジンバブエなどでも豊富に安定して産出されるようになりました。希少性はそこまで高くありませんが、グリーンとサーモンピンクの織りなす独特なコントラストに魅せられた愛好家も多く、パワーストーンブレスレットやチャームによく使われています。

ユナカイトのモース硬度は6.5~7。タンザナイトやアゲート、カーネリアンと同程度です。さまざまな形に加工しやすく、かつ傷の付きにくい硬度なので初心者からベテランまで扱いやすい石だといえるでしょう。

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複数の鉱石が混じりあって生まれる独特の色彩

ユナカイトの色と種類

さて、ユナカイトの和名が「緑簾石」というのはご紹介しましたが、この名前に聞き覚えのある方もおられるのではないでしょうか。実は緑簾石というのは、エピドートという別の鉱石の和名でもあるのです。エピドートと同じ和名で呼ばれるようになった背景には、ユナカイトの構成が深く関係しています。

ユナカイトは花崗岩の一種で、複数の鉱石の集合体です。花崗岩とはマグマが冷えて固まった岩石の一種で、石英・雲母・長石などから成っています。ユナカイトも複数の鉱石が集合してできた鉱石で、以下のような鉱石が含まれています。

・エピドート(緑簾石)
美しいグリーンの結晶が簾(すだれ)のように見えることから「緑簾石」と名付けられました。新緑のような色合いから、水晶の中に緑簾石の柱状結晶が内包されているものは「草入り水晶」と呼ばれることもあります。ユナカイトの緑~黄緑の部分は、このエピドートによるものです。


・クローライト(緑泥石)
クローライトはマグネシウムと鉄、アルミニウムから構成された鉱物です。クローライト単独で産出されることもありますが、ガーデンクオーツやモスアゲートの内包物としてのほうが有名です。内包物がもやもやとした球状をしていることから、水晶に内包されているものは「まりも水晶」とも呼ばれています。ユナカイトの濃い緑の部分は、クローライトによるものです。


・フェルスパー(長石)
長石は世界中で最も多くみられる鉱物グループです。結晶が長いかたちをしており、その組成によってカリ長石や曹長石などに分類されます。有名な長石類としては、ムーンストーンやラブラドライト、アマゾナイトなどが挙げられます。ユナカイトの中では、ピンクやオレンジの部分が長石です。


・クォーツ(石英)
世界の各地で産出されており、古くから親しまれてきた鉱石です。産地や周囲の環境によって無色透明や黄色、ピンクなどに色が変わります。クォーツの中でも自形結晶構造を持ち無色透明なものを水晶と呼びます。ユナカイトの白や灰色の部分は、クォーツによるものです。


グリーンとサーモンピンクを基調とした独特の色合いは、複数の鉱石が混じりあってできたものなのですね。含まれている鉱石の分布により、ひとつとして同じ模様にならないのもユナカイトの魅力のひとつといえそうです。

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パワーストーンとしてのユナカイト、石言葉と意味

ユナカイトの石言葉と意味について

ユナカイトは、パワーストーンとしても大きな力を秘めているといわれている石です。さまざまな石言葉がありますが、心身のバランスを整えてくれる効果があるとされており「安定と癒しの石」とも呼ばれています。マイナス感情を和らげて感情の起伏を抑えるだけでなく、滞った気も抜き取ってくれるのでクリアで前向きな精神状態へ導いてくれます。

ストレスや不安がなくなって気持ちが落ち着くので、睡眠の質を向上させて疲れを取りのぞく効果も期待できるでしょう。客観的かつ理性的な判断が下せるようになるので、大切な交渉事や営業、試験など、落ち着いた気持ちで物事を進めたい時のお守りとしてもおすすめです。相性が良いパワーストーンとして、ブラックオニキスやハウライト、ルビー、アメジストなどが挙げられます。

ヒーリングストーンとしても知られているユナカイトですが、これはこの石特有の組成が関係しています。エピドートやクローライトなど複数の石が混じりあってできたユナカイトは、それぞれの持つパワーが相互に作用しあって特殊なヒーリング効果を放つと考えられています。ユナカイトは比較的硬めの石なので、流水や月光、セージなど一般的な浄化方法を用いることが可能です。初心者でも扱いやすいので、はじめて持つパワーストーンや贈り物にもぴったりです。

デザイン次第でさまざまな表情を見せるユナカイト

ユナカイトのお手入れ方法について

ニュアンスのあるグリーンとサーモンピンクの組み合わせが印象的なユナカイトは、色の混じり具合でイメージががらりと変わります。比較的加工がしやすいこともあり、大きさやカットは千差万別。ひとつとして同じものがないグリーンとピンクのコントラストは、アクセサリーの主役としてもぴったりです。

デザイン次第でナチュラルにもシックにもアレンジできるので、年代や性別を問わずお使いいただけるでしょう。扱いやすい硬度なので、ブレスレットやネックレスなどお好みのアクセサリーに加工できますが、身につけたあとは乾いた布で拭いたりするなどのお手入れも大切です。

まとめ

さまざまな石が複雑に混ざり合ってできたユナカイトは、やさしくあたたかなグリーンとピンクを基調としています。

花や樹木のような瑞々しさも感じさせる風合いは、手元に置いておきたくなるような愛着を感じさせますね。アクセサリーやチャームとして、あなたのコレクションにくわえてみてはいかがでしょうか?

ユナカイトの鉱物データ

英名Unakite
鉱物名Epidote/エピドート
和名緑簾石(りょくれんせき)
分類ケイ酸塩鉱物
化学式Ca2Fe3+Al2(Si2O7)(SiO4)O(OH)
黄、緑、褐色
モース硬度6-6.5
劈開性1方向に完全
屈折率1.74-1.78
結晶系単斜晶系
断口凹凸
条痕無色
比重3.35-3.50
光沢ガラス状光沢
主な産地アフリカ
石言葉安定と癒しの石
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