チューライト|ピンク色の天然石の効果とは?石言葉も紹介

チューライトの特徴や効果を解説。

ピンクは女性的で優しさや愛情を連想させてくれる色です。

一見すると華やかですが単なる派手さとは異なる嫌味のない上品さも兼ね備えています。その絶妙なバランス加減が特に女性から人気を得ている秘密かもしれません。

今回の記事の主役はそんなピンク色をした天然石「チューライト」です。

発見されたのは今から約200年前のノルウェーで、北欧神話の伝説の島の名前にちなんでその名が付けられたと言われています。 ここではそんな歴史のあるチューライトの基本情報や石の意味、また石言葉など幅広く解説していきますのでぜひ最後までお読みください。

この記事の内容

チューライトの鉱物データ

チューライトの鉱物データを詳しく解説。
英名Thulite
和名桃簾石(とうれんせき)
化学組成Ca2Al3(SiO4)(Si2O7)O(OH)
ピンク~赤系
モース硬度6-7
比重3.10 - 3.38
主な産地ノルウェー・オーストリア・アメリカなど
石言葉癒し・慈愛・知性

チューライトとはピンク色のゾイサイト

チューライトはゾイサイトグループの鉱物で、ピンクや赤系の色ものを指す。

チューライトはゾイサイトグループに属する鉱物の一種です。

ゾイサイトという鉱物は1805年にオーストリアで発見され、スロベニアの鉱物コレクターである「ジグムント・ゾイス」という人物の名前に由来して名付けられました。

ゾイサイトには緑や青、紫または黄色などさまざまな色がありますが、その中でピンクや赤系の色がチューライトに分類されます。

ピンクゾイサイトと呼ばれるものもありますが、その場合は透明感のあるピンク色をしたゾイサイトのことを指し、不透明なチューライトとは区別されることが一般的です。

ちなみにこのピンクゾイサイトは非常に希少で、人気宝石の一つであるタンザナイトにも関連性があるため「ピンクタンザナイト」という名称で市場に流通することもあります。 その他にもルビーインゾイサイトと呼ばれるゾイサイトの中にルビーの結晶が入った赤と緑をしたゾイサイトなどもありますが、チューライトはそんなゾイサイトに属する「ピンク・赤系・不透明」な天然石です。

チューライトの名前の由来と産地

チューライトの産地を詳しく解説。

チューライトは1820年のノルウェーにあるテレマルク県ソーランドで初めて発見されました。

チューライトの名前の由来は北欧神話に登場する伝説の島「チュール(Thule)」から名付けられたと言われています。

このチュール島はノルウェーにあったとも言われていますが、古代ヨーロッパの書物や地図を検証するとその位置にはいくつかの説があります。

アイスランドやグリーンランド、またスウェーデンやデンマークなどがあるスカンジナビア、その他にもエストニアのサーレマー島説などさまざまです。

神話の中では「世界の最果て」にあるとされるチュール島から名付けられたチューライトは、特別な力を持つ石であると信じられていたとも言われています。

そんなチューライトの主な産地は、発見場所であるノルウェーをはじめ、オーストリアやアメリカの一部地域(北カリフォルニア・ワシントン州)です。

チューライトの和名は桃簾石(とうれんせき)

チューライト(thulite)の和名は桃簾石(とうれんせき)

ピンク色をしたゾイサイトであるチューライトは、和名もゾイサイトとは違う名が付けられています。

ゾイサイトの和名は「灰簾石(かいれんせき)」や「黝簾石(ゆうれんせき)」ですが、チューライトは「桃簾石(とうれんせき)」です。

桃という漢字が入っているのはチューライトのピンク色から由来していると想像できますが、簾(れん / すだれ)という文字は斑点模様と持つチューライトに関係しているのかもしれません。

綺麗な桃色が印象的なチューライトは「桃れん石」という和名で呼ばれることもあります。

タンザナイトとチューライトの関係

チューライトはタンザナイトと同じゾイサイトグループに属する。

ゾイサイトには緑や青、紫または黄色などさまざまな色があるとお伝えしましたが、ここでは青いゾイサイトとチューライトの関係について解説します。

青いゾイサイト、つまり「ブルーゾイサイト」は、実は人気宝石の一つである「タンザナイト」のことです。

タンザナイトはジュエリーで有名なティファニー社によって名付けられたコマーシャルネームで、鉱物としての正式名称はブルーゾイサイトです。

ブルーゾイサイトはその名の通り「青色のゾイサイト」のことですが、その発色はバナジウムが要因になっています。

一方、チューライトをピンク色や赤色に発色させる成分は鉄とマンガンです。このようにゾイサイトは成分によって色と名前を変える興味深い鉱物でもあります。

前述した透明なピンク色をしたゾイサイト(ピンクゾイサイト)が「ピンクタンザナイト」という名称で呼ばれるのも、ゾイサイトの色と名称の関係によるものです。

その他にも緑色をしたグリーンゾイサイトや2つの色がグラデーションで入っているバイカラーゾイサイトなどもあります。

ちなみにティファニーがあえてブルーゾイサイトではなくタンザナイトというコマーシャルネームをつけたのは、ゾイサイトが英語の自殺(suicide・スイサイド)に聞こえるのを嫌ったからだとも言われています。

価値の高いチューライトの特徴

チューライトはその色の濃淡や模様などにより、希少性や価値が高い

チューライトは不透明でピンクや赤系の色をしているとお伝えしましたが、その濃淡は個体によってさまざまです。

一般的に価値が高いと評価されるのは色が濃い個体で、希少性も高くなります。

ちなみに透明感のあるピンクゾイサイト(ピンクタンザナイト)は、希少性の高いブルーゾイサイト(タンザナイト)よりさらに希少価値が高いとされています。

従って同じピンクのゾイサイトでも、チューライトとピンクゾイサイト(ピンクタンザナイト)を比較すると、ピンクゾイサイトの方が価値が高く見られることが一般的です。

しかしながら、透明感の有無以外にも見た目や質感が大きく異なるためその2つを同列で比較する意味はあまりありません。

チューライトの中には、白い斑点模様を見せたりピンク色と赤色の縞模様を見せる個体もあります。従ってチューライトは何かと比較するというよりも、その色の濃淡や模様などにこだわって、自分好みの個体を選ぶのがおすすめです。

チューライトの意味と石言葉

チューライトの石言葉や意味を解説。

チューライトの石言葉は「癒し・慈愛・知性」などです。

これらの石言葉からも分かるように、チューライトは母性溢れる女性を象徴するような石であると言われています。

そんなチューライトはパワーストーンとしても扱われ、身に付けることで大きな包容力と献身さ、さらには深い心を持つことができるそうです。

その他にも感性を鋭くしたり、積極的で前向きな心を育む石としても信じられています。

このようにチューライトは身に付ける人をさまざまな面でサポートしてくれますので、ファッションの一部としてだけでなく、これらの特別な力や石言葉の意味を期待してアクセサリーアイテムの一つに加えるのも良いでしょう。

男性から女性へのプレゼントとしてもおすすめで、特に母と子の関係をより良いものにしてくれるとも言われています。従って、子供を育てている女性にプレゼントするのはピッタリの天然石と言えるでしょう。

チューライトのヒーリング効果

慈愛の心を育む

チューライトは、その優しいエネルギーで知られ、持ち主に慈愛の心を育む力があるとされています。この石は心の平和と穏やかさを促進し、自分自身や他人に対する愛情を深める効果があります。愛と慈悲の感情は、ストレスの軽減、幸福感の向上、そして精神的な健康を促進することが科学的にも証明されています。チューライトを日常生活に取り入れることで、より穏やかで愛に満ちた生活を送ることができるでしょう。

コミュニケーション能力を高める

コミュニケーションは、人間関係を築く上で不可欠な要素です。チューライトは、この能力を自然と高めると言われています。特に、心からの真実を伝え、他人の意見に耳を傾ける能力を強化することで、より健全なコミュニケーションを促進します。また、チューライトは、非言語的コミュニケーションや感情の理解を深めることも助けるため、人間関係の質を向上させることが期待できます。

知性や意識を高める

チューライトは、持ち主の知性や意識の向上にも役立ちます。この石は、集中力を高め、新しい知識の吸収を促進すると共に、創造性と直感力を刺激します。これらの効果は、学習や創作活動、さらには日常生活の意思決定にも有益です。チューライトを身につけることで、より意識的で賢明な選択が可能になり、人生の様々な局面でポジティブな影響をもたらすことでしょう。

魅力溢れるチューライト

チューライトの魅力は1粒ごとに異なる模様やその歴史や由来がある。

スピリチュアルな側面もあるチューライトですが、その見た目も非常に魅力的です。

色の濃さはさまざまで、桜のような薄いピンクから熟れた果実のような力強い色合いのものもあります。

無限のパターンを持つ斑点模様や縞模様も魅力的で、それにより一粒一粒のチューライトが世界で一つだけの個性的な天然石になります。

また、チューライトという名前が北欧を舞台にした伝説の島の名前に由来していることに惹かれる人もいるでしょう。

チューライトがそれを見た人の心に何も刺激を与えることのない石であれば、人々は伝説に由来した名前をつけることはありません。

チューライトには宝石のような煌びやかさはありませんが、優しさを感じることができる温かみがあります。

心を穏やかにしてくれる色合いや優しい雰囲気がチューライトの最大の魅力と言えるでしょう。

最後に

チューライトの取り扱い方法を解説。

今回はピンク色をした天然石「チューライト」についてお伝えしました。

とても魅力的で日本人にも合う色をした天然石です。取扱いも直射日光や紫外線に気を付けるだけで簡単ですので、ぜひこの機会に実際に手にとって間近でその魅力を確認していただければと思います。

また、チューライトは主役にも脇役にもなれる万能な天然石でもありますので、ハンドメイドアクセサリー作りの素材にもきっと重宝するでしょう。ぜひチューライトを使って素敵な作品を作ってみてください。

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