インペリアルトパーズ|歴史にも登場するシェリーカラー

インペリアルトパーズの基礎知識

トパーズの中でも、特に「インペリアル」(皇帝)の名を冠する「インペリアルトパーズ」について紹介しています。深みのあるカラーと、高い屈折率から、古代から人々を魅了してきたインペリアルトパーズですが、人気の秘密は、石の持つパワーにもありました。

この記事では、名前の由来や、歴史上の逸話など、多方面からインペリアルトパーズの魅力に触れています。ぜひ最後までお読みください。

この記事の内容

インペリアルトパーズの鉱物データ

インペリアルトパーズの鉱物データ
英名Imperial topaz
和名黄玉(おうぎょく)
分類珪酸塩鉱物(ネソ珪酸塩)
化学式Al₂SiO₄(F, OH)₂
黄~橙、赤色
モース硬度8
劈開性あり(一方向に完全)
屈折率1.609-1.637
結晶系斜方晶系
断口亜貝殻状から不平坦状
条痕白色
比重3.52-3.56
光沢ガラス状光沢
主な産地ブラジル、パキスタン、メキシコ、ウクライナ等
石言葉友情、希望、潔白
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インペリアルトパーズの特徴

インペリアルトパーズのシェリーカラーについて

インペリアルトパーズ(Imperial topaz)とは、トパーズのなかのひとつです。「シェリーカラー」と呼ばれる熟成されたシェリー酒をイメージさせるような、赤みがかったオレンジ色~黄色の天然石です。

和名は「黄玉(おうぎょく)」で、珪酸塩鉱物の一種です。モース硬度は8と、鉱物の中では硬い部類に入り、デイリーユースとしても扱いやすいでしょう。ただし、劈開性があるため、一定方向への圧力には弱く、割れやすい一面もあるので石の加工などには注意が必要でもあります。

トパーズには2種類ある

ひとことで「トパーズ」とくくられているトパーズですが、実は大きく「F-type」と「OH-Type」の2種類に分かれています。

トパーズ:F-Type

インペリアルトパーズ、トパーズF-Typeについて

珪酸塩鉱物の成分に、フッ素が含まれているもので、無色のトパーズや、ブルートパーズが分類されます。
まれにF-Typeのフッ素を含むトパーズで、褐色のトパーズも発見されることもありますが、太陽光などによる退色が起こりやすい傾向にあります。

トパーズ:OH-Type

インペリアルトパーズ、トパーズOH-Typeについて

珪酸塩鉱物にアルミニウムとヒドロキシル基を含むグループで、インペリアルトパーズはこちらに分類されます。OHーTypeのトパーズのカラーは、黄~橙系の色を持つものが多く、赤・オレンジ・シェリーカラー・イエローの順で評価されています。

また、F-Typeとは逆に、赤みをもたないOH-Typeのトパーズが発見されることもあります。しかし、2004年以降はヒドロキシル基が含まれていればインペリアルトパーズとして認定されるようになりました。

インペリアルトパーズの歴史

インペリアルトパーズの歴史

インペリアルトパーズが人々に愛されてきた歴史は古く、古代ローマ時代から、珍重されてきました。インペリアル(皇帝)の名を冠するとおり、各国の王家の宝飾品として、博物館に所蔵されているものも多いのが特徴です。

鉱物学校を設立したペドロ2世


インペリアルトパーズの名前の由来は、ドン・ペドロ2世にちなんだものです。ペドロ2世は、19世紀のゴールドラッシュによりにぎわっていたブラジルの皇帝です。

ペドロ2世は、鉱業を国の重要な産業であるとし、鉱物学校を設立するほどでした。鉱物学校では、鉱物学の研究とともに、さまざまな鉱物を発見しています。インペリアルトパーズもこの学校で発見された宝石のひとつです。

インペリアルトパーズの産地

インペリアルトパーズの産地は?

インペリアルトパーズをはじめとするトパーズは世界の多くの鉱山から発掘されることが多い天然石です。特にインペリアルトパーズは、ブラジルのミナスジェライス州オウロプレット地方が世界最大の産地として知られています。

このほかにもパキスタン、メキシコ、ウクライナ、ロシアのウラル山脈からもインペリアルトパーズは産出されています。日本でも岐阜県苗木、山梨県金峰山などでトパーズは産出されていますが、インペリアルトパーズが産出されたという情報はないようです。

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インペリアルトパーズの石言葉・意味・効果

インペリアルトパーズの石言葉、意味、効果について

インペリアルトパーズは11月の誕生石です。パワーストーンとしてのインペリアルトパーズについても確認していきましょう。

インペリアルトパーズの石言葉

インペリアルトパーズの石言葉は「友情、希望、潔白」です。この中でも、「友情」には、歴史上よく知られる3人の女性が大きく関係しています。

指輪が結んだ同盟

18世紀半ば、ヨーロッパでは7年にもわたる大きな戦争がありました。オーストリアとプロイセン(現・ドイツ)の間で起こった戦争でしたが、やがて周辺の国々を巻き込むまでの大きな争いになっています。

この戦争のさなか、オーストリアの女帝マリア・テレジア、フランスルイ16世の公妾ポンパドゥール夫人、ロシアの女帝エリザベータの間で通称「3枚のペチコート作戦」と呼ばれる同盟が結ばれました。この3か国間の同盟が結ばれるのに活躍したのが、エリザベータが作らせた「ドルージバ(友情)の指輪」といわれ、この指輪にはインペリアルトパーズが使用されています。

長年の仇敵だった国同士を結び付けた逸話に裏打ちされて、インペリアルトパーズの石言葉が「友情」であると広く知られるようになったのです。

インペリアルトパーズの持つ効果

インペリアルトパーズには以下のような効果があるといわれています。

 ・最大の力の発揮
 ・人生の目的を明確化する
 ・能力を高める

そのため

・意中の人との距離を近づけたい・深めたい
・前向きな関係を築きたい
・意思を強く持ち、最大の力を発揮したい
・ネガティブな思考を捨て、迷いを絶ち、夢をかなえたい

以上の願いを持つ人にぴったりのパワーストーンといえます。

お手入れ・浄化方法

インペリアルトパーズの浄化方法とお手入れ

インペリアルトパーズは、鉱物の中でも高い硬度を持つ石です。しかし、劈開性があり、一定方向に力を加えると割れることもあるため、注意が必要です。汚れが気になる場所は水にぬらしたやわらかい布やセーム皮で優しくふき取るようにしましょう。流水に直接当てるのは破損の恐れがあるため避けたほうが無難でしょう。

水拭きでは取れない汚れには、薄めた中性洗剤を含ませた布で拭いてから水拭きしましょう。洗剤成分が残らないようにしっかりと拭き取ることを忘れずに。また、太陽光などに長時間当たると退色することもあるため、浄化の際の日光浴は避けましょう。

・セージでのスモーク
・クラスタ
・月光浴
・音浴

での浄化がおすすめです。

まとめ

この記事では、トパーズの中から「インペリアルトパーズ」について、組成や歴史などについて解説しました。ときには「シトリン(黄水晶)」とも混同されることもあるトパーズですが、インペリアルトパーズは赤みがかったオレンジのような深みをもったシェリーカラーがその魅力です。

その美しさと、国の垣根を越えて3人の女性の友情を結ぶほどのパワーを持ったインペリアルトパーズをビジネスに、日常に取り入れてみませんか。

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